イメージ 1

 

チョン・ジェヨン初の単独主演作、「知り合いの女」。

イ・ナヨンはずっと好きな女優なんですが、2004年第25回青龍賞/女優主演賞を彼女ににもたらしたシチュエーション・コメディです。う~ん、かなり許せないシチュエーション設定ではありますが、「英語完全征服」より、それでもかなり好きです。

シリアスなドラマとマヌケなドラマを、こんなに上手くブレンドできるもんなんやぁ・・・重い!のすぐ次にアホか!のシーンを連ねる、監督チャン・ジン(「ガン&トークス」)の技量はなかなかです。途中いくつかのシュールな挿話も、結構変ですけど、スンナリ受け入れられます。

主演女優賞に恥じず、確かにイ・ナヨン演ずる主人公ハン・イヨンはいいです。彼女の演じた傑作ドラマ『勝手にしやがれ』の主人公自然児チョン・ギョンにかぶりながら、初恋を貫くという一途な所が加わり、さらに魅力UPって感じです・・・「ガン&トークス」「ウェルカム・トゥ・トンマッコル」等映画畑のチョン・ジェヨンも、本当はかなり二枚目なんですが、シリアスとドタバタの間を上手く泳いでいて心地よいです。

ラストもいいです。当然だよ、待ってたよ!という会話もさることながら、そのあとに付け足したシーンが、また、映画の余韻を混沌とした、芳醇な香りを残す仕組みになってるんですね・・・決して大げさなメッセージはないけど、ほのかな後味を残す韓国のロマコメは、今やハリウッド以上かも知れません・・・

余談ですが、この映画、特に有名な韓流スターも出てなくて少し地味にも関わらず、日本公開されました。その見識には敬意を払いますが、「小さな恋のステップ」という題は何とかならなかったんでしょうか。原題「知り合いの女」って、主人公の心象を表す大変重要なキーワードだったんですが・・・