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「浮気な家族」では激しい濡れ場を見せたムン・ソリですが、「愛してる、マルスンさん」。

名作「人魚姫」の監督作品なので見てみようかと思っただけなんですが、これが意外な拾い物。見始めた時は、てっきり「大統領の理髪師」の続編と思ったんですね。1979年のパク・チョンヒ大統領暗殺から映画は始まりますし、母はムン・ソリ、そして息子はあの電気拷問に耐えたイ・ジェウン君(おまけに、イ・ジェウンの役名がガンホ、だったりします)。

80年代下町での思春期は、エロ本を見たり、隣の綺麗なお姉さんにときめいたり、不良だけど男気のある友達がいたり、と過ぎていくのですが、ある日、日本でも一時流行った「不幸の手紙」が舞い込んでから・・・って話です。ストーリーはかなり琴線に響いてきます。

やっぱり、ムン・ソリとイ・ジェウンが良いです。ムン・ソリ、本当に巧い女優さんです。「ペパーミント・キャンディ」「オアシス」の噂は聞いてましたが、チョン・ドヨンに負けない存在感があります。イ・ジェウンはこの時まだ14才位ですが、「大統領の理髪師」ソン・ガンホ「花咲く春がくれば」チェ・ミンシクと名優と共演したせいか、もはや、彼自身が名優に域に達しているかのようです。まだ、本当にニキビ面なんですが・・・ちなみに、憧れの隣のお姉さんは、「オールドボーイ」ユ・ジテの姉、「私の生涯で一番美しい一週間」修道女、ユン・ジンソです。

本当に身近な日常が、少しずつ変わっていく様を、細かいエピソードを重ねながら綴っていく腕前は、やっぱこの監督、並じゃなかったと再認識しました。見て損のない一本です・・・