日産自動車の一連の逮捕。
なぜ、こんなに次から次へと問題が発覚するかと思ったら、不正にかかわった幹部が司法取引を通じて暴露したということ。
司法取引とは犯罪者が情報を提供する代わりに、犯罪を軽くしてもらう取引。
ゴーン会長の側近だけが不正関与の疑い 発覚防止を図ったか NHKニュース
2018年11月21日 19時31分
-------------------------一部抜粋---------------------
日産自動車のカルロス・ゴーン会長が金融商品取引法違反の疑いで逮捕された事件で、一連の不正行為は、ともに逮捕されたグレッグ・ケリー代表取締役が指示し、会長側近の執行役員ら2人が実行役になって行われた疑いがあることが関係者への取材でわかりました。東京地検特捜部はゴーン会長の側近だけが関わることで不正が発覚しないようにしていたとみて実態解明を進めています。
日産自動車の会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)は有価証券報告書にみずからの報酬を実際より50億円余り少なく記載していたとして、代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者(62)とともに金融商品取引法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。
関係者によりますと、巨額のうその記載をしたりゴーン会長に海外の住宅を無償で提供したりする一連の行為は、ケリー代表取締役が指示し、会長側近の執行役員ら2人が実行役になって行われた疑いがあることがわかりました。
この2人は法務部門の幹部を務めていた外国人の執行役員と日本人の幹部社員で、ブラジルやレバノンの住宅の購入費用などとして20億円余りを支出していたオランダの子会社の運営に関わったり、有価証券報告書の記載について法律上の問題点を検討したりしていたということです。
ゴーン会長の不正行為は日産社内の内部通報がきっかけで発覚しましたが、執行役員らはその後になって特捜部との「司法取引」に合意し、会長らとやり取りしたメールなどの関係資料を特捜部に提出したということです。
特捜部はゴーン会長の側近だけが関わることで一連の不正行為が発覚しないようにしていたとみて実態解明を進めています。
仏駐日大使がゴーン会長と拘置所で面会 異例の対応
フランス大使館によりますと、日本に駐在するフランスのピック大使は20日、東京拘置所を訪れ、ゴーン会長と面会したということです。
面会内容についてフランス大使館は明らかにできないとしていますが、本国に内容を報告したということです。
問われる日産のチェック機能
今回の事件で日産は会社としての経営のチェック機能が問われています。
不正の1つの役員報酬をめぐっては、ゴーン会長が取締役9人への金銭報酬の配分をみずから決めていたことが明らかになっています。
役員報酬の透明性を高めるために社外取締役などでつくる「報酬委員会」の導入が日本の企業でも始まっていますが日産は置いておらず、有価証券報告書によりますと、取締役の金銭報酬は取締役会の議長であるゴーン会長が代表取締役と協議したうえで決定すると記載されています。
この記載に従うと、ゴーン会長が、逮捕されたグレッグ・ケリー代表取締役、それに西川廣人社長と協議し、3人で決定する形となります。
取締役の金銭報酬について日産は「報酬は3人が協議して決めていた」としています。
また内部監査を担う「監査役」は合わせて4人いて、このうち3人は大手銀行の役員経験者などで、経営者としての豊富な経験などを買われ、選任されていました。
しかしゴーン会長の不正の発覚で、こうした経営のチェック機能が十分に働いていたのかどうかが問われています。
役員報酬は監査法人の直接の監査対象外
企業に対し外部からチェックする役割を担うのが「監査法人」です。
日産は大手の監査法人「EY新日本監査法人」が担当しています。
金融商品取引法では、監査法人の監査の対象は有価証券報告書のうち貸借対照表や損益計算書などの「財務書類」とされています。
ゴーン会長が実際より少なく記載していたとして金融商品取引法違反の疑いがもたれている有価証券報告書の役員の報酬は「財務書類」に含まれず、金融庁によりますと、監査法人の直接の監査の対象にならないということです。
役員報酬は財務書類とは別の「コーポレート・ガバナンスの状況」という項目に記載されています。
ただ金融庁によりますと、財務書類の正しさを証明するために監査法人の判断で役員の報酬を確認するケースもあるということです。
ゴーン会長の報酬を確認したかどうかについてEY新日本監査法人は「個別の案件についてはお答えできません」とコメントしています