私事ですが、今夏に祖母が永眠いたしました。
喪中のため、年頭のご挨拶は控えさせていただきます。
ご無礼を致しますが、ご了承いただければ幸いです。
祖母は夏生まれで、
旅立ちも暑い夏の日でした。
別れはとても寂しいものでしたが。
ここ数年は病院の天井を見つめるばかりの日々でしたから、
やっと外へ出ることができて、祖母も安心しているのではないかなと思います。
小さい頃、祖母はよく戦争の話をしてくれました。
幼い私が飽きてしまわないようにと、
ユーモアを交えながら話してくれたことが記憶に残っています。
おそらく、大往生の人生の中でも、
辛く悲しくおぞましい経験であったはずです。
それを昇華して、面白く話せるようになるまで、どんな思いでいたのか。
その強さと優しさを改めて感じています。
私たちの世代は、戦争経験者から話を直接聞くことができる最後の世代だと言われています。
そして、これから先も最後の世代であり続けなければなりません。
祖母は、悲しいリレーが続かないようにと、
命のリレーのバトンを託してくれたのだと思います。
私は世の中を動かせるくらいの力を持っていませんが…
それでも、いつか自分の子供ができた時には祖母から聞いた話を伝えていこうと、
夏空を見上げながらそう思いました。
本年は多くの方にお力添えをいただき、
たくさんの挑戦をさせていただきました。
未熟な私が無事に1年を終えることができるのは、皆様のお力添えがあってこそです。
本当にありがとうございます。
そして、個人的には、
好きなものをたくさん見つけることができた1年でした。
新しく見つけたもの。
よりいっそう好きになったもの。
好きだったことを忘れかけていたもの。
「大好き」は、周りの空気まであたたかくしてくれる魔法の言葉です。
今年見つけた好きなことを、また来年の挑戦に生かしていこうと思います。
そして、そんな「大好き」を、
これからもたくさんの方と一緒に見つけていけたらと思っています。
来年も、皆様の周りにあたたかい言葉が溢れかえり、
幸せのリレーが続いていきますように。
どうぞ良いお年をお迎えください。
渡辺恵理