==3びきのかわいいオオカミ==

一言:びびりオオカミの最終手段

3びきのかわいいオオカミ/冨山房
¥1,512
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面白かったです。

絵本界隈で話題になっているらしい、この一冊。

“3びきの子豚”をモチーフに、ブタとオオカミの立場を入れ替えたお話。

入れ替えただけだと、オオカミのほうがまだ強そうだからでしょうか、

オオカミたちにビビリという設定が加えられています。


いじわるで加減を知らないブタが、3びきのオオカミの住まいを次々と破壊していきます。

オオカミはその度に、何とか逃げおおせ、森の仲間から資材を調達し、

前回よりも強固な家を作っていきますが、ブタには叶いません。

オオカミたちがどのようにしてブタの破壊活動から逃げるのか、

意外かつ昔話らしい決着に、ほっこりします。


色遣いが可愛らしいのに、線や顔にいかつさが見られるのは、海外原作の絵本だからでしょうか。

“3びきのこぶた”を知らなくても、きちんと覚えている大人でも楽しめる絵本だと思います。



==ラジオラジオラジオ!==

一言:私の立ち位置

ラジオラジオラジオ!/加藤 千恵
¥1,404
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表題作ともう一作、計2編の物語が入った一冊。

つまらなくはなかったです。


高校3年生の女子が主人公。

彼女は優しい声をもつ友人とラジオパーソナリティをしている。

番組が20回を越えた頃、相方に突然、ラジオを辞めたいと告げられる。

それも番組中に。

主人公は焦り、相方に翻意を促すが、なんとか獲得したのは一ヶ月の猶予。

彼女はどんな手段をとるのか。


舞台が2001年ということもあって、今よりもネットが特殊だったり、携帯普及率が低かったりで、

逃げ場の選択肢が少ない閉塞感を感じました。

その中で彼女が、周りの人を自分の思う通りに動かそうとします。

そんなことが出来るはずがないのに。

意外なところから新たな情報が降ってくる恐怖を彼女は

パニックとして表すのではなく、不思議として解決していくので、

とても大人びた印象を受けました。


もう一編は“物語”が禁止された世界に生きる思春期の男女が、

冒険の末に“物語”と出会う話。

作者は、現代日本の言葉狩りや法制に危機感を覚えたのでしょうか。

表題作よりもわかりやすい一作でした。