引越しの前日まで超多忙なあなた、

「家電は現地調達だね」

ってことで、とりあえずの荷物と仕事道具だけの引越し

家出少年のような引越しでした。


荷物もとりあえず部屋に入れただけ・・・。

とりあえずづくしの新生活スタートです。


(一緒に暮らすわけではなく・・・)


とりあえず、次の日冷蔵庫購入。即日配達。

給料日の翌日の朝。

出勤前のあなた、休みの私。

珍しく、朝起こしてきたから、何事かと思いきや

「今日さぁ、洗濯機買って来てくれる?」


(そろそろYシャツ手洗いもきついしね。でも、洗濯機をお使い?)


「好きなのでいいから」


(あのぉ、一応私の部屋ではないので・・・家電を人任せって・・・いいのか?)


お金くれたあなた。


(おいおい・・・どんだけの洗濯機買えと??10万・・・)


まぁ眠いし、あとで返せばいいからイイかと思い。

いってらっしゃーい!


さて、私、洗濯機選び。

どれも似たり寄ったり・・・ん??2人向け??


洗濯機って一人暮らしサイズと家族サイズしかないと思ってた私。

そのポップに一目ぼれして、その洗濯機を配送注文。


帰りにドラックストアで洗剤、シャンプー、トリートメント、入浴剤etc…

大量になったので一度帰宅。

また出かけてスーパーで夕飯のお買い物。



ご飯作って待ってた私。珍しく早く帰ってきたあなた。


「これも買って来てくれたの?」


「必要なものとりあえず揃えてみたけど・・・足りないものある?」


「お金足りた?」


(足りますよ・・・)


「これあまったから・・・」


「じゃ~それで、今月の食費にして」


(・・・?食費?あのぉ、私も別に部屋借りて家賃払ってますけど・・・)


「足りなくなったら、言ってね」


(いやいや・・・。)


そんなこんなで、始まった新生活・・・。

というか、のせられてただけかも・・・。


前からあなた、引っ越したいって言ってましたね。
でも、忙しいあなた。結局しないと思ってた。


お部屋探しのフリーペーパー、たくさんもらってきて、
「どういうとこがいいと思う?」
って…

(私の部屋じゃないし、どうでもいいよ…)

「良さそうなとこ印つけといて」
って…

(だからぁ。私の部屋じゃないし…)


そうして始まった部屋探し。

(本当に引っ越すの?)
終電の中、またフリーペーパーもらってきて、ここは?ここは?と…。

部屋は2つ以上、2階以上、バストイレ別、畳有り、ベランダ有り、駅徒歩10分以内…条件多すぎ…。
そのくせ、追い炊きとか日当たりとかバランスガマとか気にしない…。

(バランスガマはあなたきっと耐えられませんよ…)

よくよく聞いたら、バランスガマが分かっていなかった…。


急に
「次、日曜休みの日いつ?」
なんて、珍しくきいてきたから、
「何か?どこか連れてってくれるんですか?」
ってきいてしまった。

「一緒に部屋探しに行こうと思って…」

(何度もいいますが、私の部屋じゃないし…なんで?)

「一緒に住むかもしれないし、キッチンとか見て決めたいでしょ?」

意外だった。

一緒に住むとか考えてたけど、考えてくれてると思わなかったし、それを口にするなんて、思ってもみなかった。


「一緒に住んでもいいの?」

「そのうちね」

「でも、親に挨拶してくれないと、一緒に住めないし、まだ先だね」

「挨拶したら一緒に住んでもいいの?」

「いいって言われればね」

「じゃぁ、挨拶に行くよ」


(ん?行くの?)


(なんのために?)


(本気?)


本気だった。
帰省というレベルではない。退職願を出したのは上京して2度目の春。

東京にいる理由がなくなった。


あなたはなぜか彼女が忘れられないと言って、彼女のために頑張っていた。
それでどうにかなるわけじゃないのに。
わかってるくせに。


私の頑張る理由がなくなった。


あなたが認めてくれるから頑張っていただけ。
あなたが
「頑張ってるから好き」
って言ったから頑張ってただけ。

生活が荒んでいく。
煙草が増える。
気づけば、昔よく刑事ドラマで見るような灰皿になっていて…

ご飯を買うより煙草を買った方がいいと思っていたぐらい


それでも寂しがり屋の私たち、一緒にいることはやめなかった。


でも、このままじゃ辛いから、帰ろうと思った。
全部リセットしてまた歩けばいいと思った。

だから帰ろうとしたのに…。


急にあなたが
「俺とのことはどうするんだよ」
って…

(どうもこうも別に付き合ってるわけじゃないでしょ?)

「私のこと好きですか?」

聞いてはいけないことを聞いた気がした。

(面倒だから嫌いって言って)

「一緒にいるってのは好きと違うの?」

(やたら面倒。どうしろって?)


会社からは辞めるのを止められた。言い訳も面倒で辞めるのをやめた。


あなたは何も聞かずにそばにいてくれた。
彼女のことも片付けて、
「付き合ってるよね?」
なんて、柄にもないこと聞いてきて。

嬉しかった。
本当に一緒にいていいんだね。

辛いと思うほど好きだった自分にびっくりした。

自分の気持ちもわからないぐらいになっていた私に唖然とした。

暗闇から救われた気がした