元JW同士のお付き合いについて。
私個人的には、
「斡旋したり推奨するほどのことではないが、ナシと言うわけでもないしあるところにはあるよね」
みたいな超あやふやな意見なのですが、
基本的に出会い目的の元JWつながりはおすすめはしないスタンスです。
元JW同士の恋愛がしたい、という気持ちの理由には、
まず大前提として親近感や、多くを語らずとも理解してもらえることなんかがあるでしょう。
話もきっと盛り上がるだろうし、本質的な話ができるだろうし、
話を聞いてもらうだけじゃなくて、もっと近い距離で寄り添って傷を癒やしたい、と言う気持ちもあるかもしれません。
人より傷ついているだけに、そういう気持ちになるのはすごく分かります。わかるけど、です。
恋愛関係の行き着く先はつまりふたりで幸せになることだと思うのです。
JWのことなんて全く影響されないで生きていけるようになることだと思うのです。
それなのに、ふたりでずっと、自分たちの不幸の原因に相対し続けなければならず、
どうかすると相手の顔を見る度に不幸を思い出させられる、と言うことになる危険があります。
1年、3年、くらいは平気かもしれません。
相手の顔を見る度に、あの組織から出てこられた、と言う喜びが沸き起こるかもしれません。
でも、ふとした瞬間に相手の嫌な面を見ることになった時に、
そしてそれがとてもJW的だなぁと思った時に、
抑えきれない嫌悪感が沸き起こる可能性はとても高いです。
それはJWでつらい思いをした人ほどなりやすいです。
全く無関係の世の人と付き合って結婚すると、JWのことはいつの間にか忘れてしまったり、普段はどこかに置いておくことができますが、
元JW同士だと、ずっとそれはついてくるものになってしまいます。
そして、元JW同士が強くつながる原動力になるものは、
やはり共通敵、つまりJWの組織の存在があるからです。
これを敵にしている限り、二人の仲は安泰であるかのように見えるのですが、
実はこれが一番危険だと私は思っています。
影で共通の知り合いの悪口を言い続ける関係って、たしかに一時的にはすごく結束力が高まりますが、
実際はすごく精神を消耗するものです。
「サタンの世」と呼んで、それと比較していかに自分たちが素晴らしいか!とか力説するあの方たちや、
背教者をマッチ吹き消す扱いする例のおじさまの表情とか、
おそらく内部にいても見てるだけで疲れたんではないでしょうか。
そして、共通敵がいる、と言うことは、一種の吊り橋効果のようなものです。
一時の燃え上がりはすごいと思いますが、そこからキープする努力をしないと、日常に戻った時にその魔力をあっという間に失ってしまいます。
007とかミッション・インポッシブルとか、いつもめっちゃいい感じにひっつくのに、次回作では絶対別れてるじゃないですか。
トラブル時にひっついたカップルは、日常でもうまくいくとは限らないものなのです。。
更に、同じ共通敵を持っていても、
人それぞれ育ってきた環境が異なる故に、
どうしてもお互い理解し合えないことは出てくるのですが、
一番の共通点だと思っていたところが微妙に食い違う時、それは大きなストレスの原因になります。
これは元JWに限らず、オタクの世界にはよく見られる事で。
同じ作品を愛好していても立場一つ解釈一つで悲しい争いが人類の歴史には多々起こってきましたね・・・。
極めるところがキリスト教VSイスラム教VSユダヤ教なんではないかと。
出典が同じなだけに解釈が違うだけで海より深い溝が発生してしまいます。。
絶対的な前提として「元JW同士だから分かり合えるはず」と思ってしまっていると、
そうした些細な共通点をついおろそかにしがちです。
最初は良くても、「私のほうがつらい思いをしてきた」とか、
「あなたはなんだかんだいいい思いもしてきたじゃない」とか思い始めると、
最大の共通点が最大のストレスの原因になってしまいます。
それでも、ほかにつながっているところがたくさんあればいいのですが、
相手を好きになった大半の原因が「元JW同士だから」という状態では、
もはやつなぎとめることができません。
私自身は元JW同士の恋愛は経験したことがなく(出会いの対象に見られてるんだろうなと思ったことはあるが当時すでに既婚者だったので)
周りの人の泥沼を目にするだけでしたが、
うまく行ったいくつかのカップルの例ももちろん知っていますが、
圧倒的に泥沼の割合が高かったので、
「元JWだから」と言う理由だけで相手を探したりするのはほんっとうにおすすめしません。。
元JW同士の繋がりとは、
傷を癒やしていく中でいっとき立ち寄れる日帰り温泉みたいなものだと思っています。
そこにいる間はどれだけため息こぼしてもいいけど、
自分は自分で、しっかりこの世の中に居場所を作っていかないといけない。
そのための一時的な力をくれる場所のようなものです。
そ・し・て・
女性の立場として、
敵を作ること大変承知の上で言いますが、
元JW界でもやはり男女比は男性の方が少ないです。
おまけに、JWから出てきたからと言って、いい人かというとそういうことは言えなくて・・・
むしろ、組織内で半端に特権をもらってちょっといい思いをした人とか、姉妹たちにちやほやされ慣れている人とか、
そもそも(仕方ないとは言え)社会経験も少なく、
はっきり言って、
アタリの男性に当たる確率は非常に小さい。
と申しておきます。
(元JW界の人格者たちたる一部の男性陣にはたいへん申し訳ありません)
一般人の方がよっぽどアタリに当たる可能性高いでっせ!!
私自身、時々懐かしい話をしたくなって、
こういう感覚、旦那にはわかってもらえないんだよなぁ、とずっと思ってきましたが、
案外、自分の傷がすっかり癒えると、まったくの部外者の旦那にも、客観的に理性的に話せるし、思ったよりもわかってもらえるものです。
そしてその結果、「思ったよりだいぶヘビーやったんやな」という共感を今更いただき、あ、わかってもらえるんや、と思いました。
10年越しの友人に教育の制限について話したときにはいい年して頭をなでなでされました。思った以上に癒やされました。笑
話せばわかる人は一般人にいっぱいいます。プロなだけ、カウンセラーや心療内科の先生の方が対応は確かですしね。
もちろん、元JWつながりでたまたまとても気が合う人に出会って、一生の友達になったり、家族になったりするパターンはあると思います。
でも、そこに集う目的が恋愛っちゅうのは、ちょっとお互いうまく行かないんじゃねぇの、と、
老婆心出して忠告したくなったのでした。
Twitterのアカウントもう一個作るのめんどくさいのでいつもいいねもリプもフォローもせず眺めているだけなのですが、
これはさすがにちょっと言いたくなったので・・・。
それでもどうしても元JWがいいという人にはいくつか忠告を。
・自分の生活基盤や精神的健康を取り戻してからお付き合いすること
・元JW以外の知人友人がいるところでどう振る舞うのか見ること
・食の相性、趣味の相性、体の相性はちゃんと確かめること
・ほかの元JWとの繋がりもちゃんとキープしておくこと
当たり前のことでしかないですが、
まずは自分をしっかり持った上でお付き合いすることをおすすめします。
そして、お付き合いし始めたら、会話の内容はJWのこと:それ以外のこと=1:20くらいを意識しましょう。
あえて、元JW以外の共通点をしっかり作っていくことが大事だと思います。
ちなみに体の相性はディープなチューするとある程度わかると思っています。体臭とかお互いの気持ちよさをボディーランゲージで理解できるかとかね。あとはベッドにもつれ込む目的の下ネタ以外に、希望の頻度とか傾向とか避妊の仕方とか、真面目にちゃんとセックスの話をしましょう。セクシュアルな事にトラウマや苦手感を抱えている元JWは非常に多いだけに、ここはとっても大事だと思います。ここをちゃんと話し合えるカップルはきっと長続きすると思います
とは言え私自身の恋愛経験も少なくて、そもそも元JW同士で付き合ったこともないのにおこがましいとは思いますが、
元JW同士でも、人としての当たり前を忘れないで、
そしてもたれあう関係にならないで、自分のことは自分で愛せるようになりましょう、と、言うことです。
アメブロ界にもTwitter界にも、優しく話を聞いてくれる人はいっぱいいます。
ひとりだけに絞らないで、色んな人と知り合ううちに、きっとこの世の中の泳ぎ方も見えてくるはず。
そして弱ったときには、支えてくれるのは元JWだけではありません。セーフティネットは行政がちゃんと用意してくれています。
それにきちんと頼れるのも、ひとつの強さです。
※ちなみに、ご夫婦でJW界から出てこられた方のことは心より尊敬しております。
そうなるまでにきっとものすごく対話を重ねられたことでしょう。それだけ、真剣に本音を話し合える夫婦ですから、もとより絆があったことと思います。
最初から同じ立場で等しいものを失い、ともに世の中で生きていく覚悟を固めたご夫婦とは絆の固さが違うと思います。
私が心配なのは、元JWでこれから出会う人達のことです。
めっちゃくちゃ上から偉そうに言いましたが、
元JW界がこれまでにないくらいお気軽に繋がれるようになり、盛り上がっている今だからこそ、
新たに傷つく人が出ませんように、と思っての記事でした。
お気に障る方がいらっしゃしましたらご容赦くださいませ。