サラ・ヴォーンと言えば、ジャズボーカルの最高峰。
自分が生まれた時にはすでに亡くなっていたビリー・ホリディと違って、生身の本人の歌声を聴く事ができた人です。
『Songs of the Beatles』(1979年)
サラ・ヴォーンがアトランティックレコードに残した唯一の作品はタイトル通り、ビートルズのカバー集。
サラ・ヴォーンのアルバムの中ではもしかしたら地味かもしれません....
私、正直言いまして、究極的には音楽にボーカルはイラナイと思ってるんです。
ギターインスト集が大好物ですし、ジャズというジャンルでボーカルがあまりピンと来ない。
もちろん "究極的に" なのでナンボでも例外あります。ロッド・スチュワート最高!とか(笑)
ボーカルがあっても何の問題もないです。
このサラ・ヴォーン、
ジャズボーカルと言えば真っ先に名前が出て来る人。
柔らかな声と驚異的な声域、変容する表現力、どれを取っても非の打ち所がない。
『Songs of the Beatles』オープニングの「Get Back」からして完全に自分のものにしてしまってます。
ただ、このアルバム、バックのメンバーが何と、
ほぼTOTOです。
なので、"どジャズ" ではなく良い意味でAORっぽくて聴きやすいのですよ。
一時期、黒人が歌ってるビートルズ楽曲というのを集めていた事があります。
同じ事を考える奴は結構いまして、友人同士で録音テープの交換なんぞをしていたんですが、サラ・ヴォーンは皆、曲は違えどピックアップしてましたね。