説明不要なフジテレビ人気ドラマの映画化。
『Dr.コトー診療所』(2022年)
監督:中江 功
脚本:吉田紀子
出演:吉岡秀隆、柴咲コウ、筧利夫、小林薫、時任三郎、大塚寧々、泉谷しげる、朝加真由美、大森南朋、生田絵梨花、富岡涼
テレビシリーズは2003年と2006年放映。
好きでずっと見てました。
そのリアル経年の続編という設定です。
吉岡秀隆演じる "コトー先生" は、何年後の話? とビビる白髪で、看護師の柴咲コウと結婚していて柴咲は出産間近。
ドラマの主要キャストがほぼ出ていて、そのまま時が経ってる設定ですから、ドラマの予備知識がないとさっぱり話に入れない。
でも懐かしい。
....のですが、
この映画は完全に蛇足かな。
ドラマは名作だったのにここまで壊すとは(笑)
ちゅうか、あれこれぶち込みすぎて収拾つかなくなってしまいましたね。
丁寧に作ってない感がバレてます。
タケヒロ君にコトー先生がつぶやいたセリフ、非常に重要なのに何も片付けてませんし、
ドラマ版は中島みゆきの曲のイントロが流れ出す瞬間まで計算されていたのに。
私的には最後に草履を履いた足元が見えた時点でイントロが流れて欲しかった... それ以降はイラナイ。
(何のこっちゃわからん方、すいませんね。でもこのぐらいではネタバレにもならないと思います)
ロケが行われた与那国島というところ、乗り継ぎする石垣島よりも台湾の方が近い国境の島。
他の沖縄離島と違って、実は年間を通して曇天の空が多く、快晴というのは梅雨明けから台風シーズンまでの1ヵ月ぐらいしかないのです。
その間に集中して撮らないといけないので、かなりロケは難しい。
現地のダイビングショップ(一瞬だけ玄関の前が映ってましたね)のスタッフからの情報によると、ドラマの第3シーズンのロケが決まったのが2008年。
島の皆さんも歓迎し、港での撮影にまた協力お願いしますと、フジテレビのスタッフが挨拶回りをしていました。
しかし、診療所オープンセットのある比川浜を台風が直撃して防波堤が崩れ、一旦浜を埋め立てて補修工事をしたおかげでドラマのロケどころではなくなってしまい、企画そのものが流れたそうです。
日本最西端のダイビングショップ、「与那国ダイビングサービス」のワゴン車のボディにはロケで使ったのか、「志木那島村役場」と書かれてます。
企画ボツから14年....
出演者も売れっ子になってスケジュール調整も難しいし、引退した人もいて、もう『コトー』は撮れないか、と思っていたら映画版で来た。
ドラマ版と監督も脚本も同じなのにコレは..,
残念。