『ラスト・ショー』な風景。 | 5番の日記~日々好日編~

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『ラスト・ショー』(1972年/アメリカ映画)

監督:ピーター・ボグダノビッチ

原作:ラリー・マクマトーリー

脚本:ラリー・マクマトーリー、ピーター・ボグダノビッチ

出演:ティモシー・ボトムズ、ジェフ・ブリッジス、シビル・シェパード、ベン・ジョンソン、クロリス・リーチマン、エレン・バースティン



青春の卒業と、古き良き時代の終わりをリンクさせたお手本のような作品です。


舞台は1951年のテキサス州の小さな田舎町。

この町のたった1つの映画館は、若者にとって唯一のデートの場所でした。


高校生のティモシー・ボトムズとジェフ・ブリッジスは親友同士。

それぞれガールフレンドがいて、映画館でよくデートしています。



ストーリーの展開はもしかしたらそれほど斬新なものではなく "お約束" なのかもしれませんが、もしお約束展開だとすれば、それはこの映画が最初に作ったものでしょう。


ガールフレンドとのケンカ、地元の人妻と初体験、古き良き時代の象徴である最後のカウボーイのオッチャン、そして親友との別れ...


そして、「テレビ」という新しい娯楽の登場により、彼らの青春の象徴であり想い出が残る、町でたった1つの映画館が閉館してしまいます...


最後の夜に上映されたのは、アメリカのフロンティア精神を高らかに謳った西部劇『赤い河』



おそらくこの映画は、アメリカ人(白人)のある一定の年齢層には "刺さる" んでしょうね。




さて、

ほとんどの方には関係ない話。


「イオンシネマ西大和は2022年8月21日(日)をもって閉館いたします」

長らくのご愛顧誠にありがとうございました。



この映画館、実は私の奈良の実家の近くというか、通り道。

オープンしたのは2000年で、当時は「ワーナーマイカルシネマ」

こんな田舎に映画館?

とかなり驚いたんですが、いつも空いてるので重宝しました。


正直、あまりに空いてるので「潰れないでね」と思っていたのも事実....



ご存知でしょうか、奈良県ってのは全国47都道府県で唯一、"県庁所在地に映画館がない" んですよ。

数年前までは徳島県も同じく県庁所在地に映画館がなかったんですが、徳島市内に映画館が出来たようで、奈良県だけになってしまいました。



子供の頃に県内で映画を観るのは大和高田市というところまで。

しかしかなり前になくなってしまって、奈良県内の映画館は橿原市と、このイオンシネマ西大和だけ...


10年ほど前に大和郡山市に映画館がオープンしましたが、そこもイオンモール内です。



イオンって、

すぐに撤退しはるんですよねえ。



イオンシネマ西大和はいわゆるシネコンですので『ラスト・ショー』のようなドラマチックな閉館にはならないんでしょうが、なくなってしまう施設の最後の日って、独特の空気になりますね。


どうしよう最後の日は....