テレビ局のAD(アシスタント・ディレクター)と言えば、制作現場では最下層の雑用係、パシリの奴隷だという事は今や中学生でも知ってます。
働き方改革なんてどこの星の話?の、キツい・汚い・危険の "3K"仕事。
家に帰れないなんてザラ、局で寝泊まりして一人前...
なのはまだ序の口。
人間扱いされません。
ADに人権はありませんので。
パワハラ、セクハラが最も横行してるのはテレビ局ですからね。
そんなテレビ局、さすがに異常な長時間労働は令和になってからはなくなったようで、各局がAD改革に動き出しました。
どんな改革を?
日本テレビは、「AD」という呼称のイメージがあまりにも悪い為、名前を変える事にしたそうで、
「アシスタントと付いているとどうしても雑用係のイメージが消えない為、名前を変えて局員の意識改革を図る事にしました!(キリッ!)」
どんな名前に?
「これまでADだった人たちは、若手ディレクター、略してYD(ヤングディレクター)と呼ぶ事になりました! 業務内容はほとんど同じです!(キリッ!)」
は?
日本テレビの方が真面目に言うたはるんですコレ。
日本テレビに続いて他局でも "AD廃止" の動きが進んでいて、「SD(サブディレクター)」と呼ぶようになっているようです。
しかし、
「業務内容はほとんど同じです」
名前だけ変えても意味ないやろ、アホなの?
結局、何も変わらないという事ですね。
それでも、ADにも2種類ありまして、本社のAD、つまり本社の正社員のADなら、そのうち「A」が取れて「D」だけになります。
ディレクターに。
やがて「P(プロデューサー)」になる。
プロデューサーはお金を動かしますし、キャスティングの権利も持ってます。
ADなんて奴隷だろ、と調子に乗って局のディレクターなんかと一緒になってADをイジメてるアホなタレントや芸人は、彼らが出世して実権を持つようになると簡単に切られます(笑)
下克上....
悲惨なのは、本社の社員ではなく下請けの制作会社のAD
実はテレビ番組というのは、その大部分は下請け制作会社が作っていて、この場合はADでもDでもほとんど言いなり。
テレビ局はご大層に、社員に対してはパワハラ・セクハラはいけません、と局内に相談窓口を作って啓発活動もせっせとやり、就業規則にも明記して「意識高い」をアピールしてますが、
下請けの制作会社は "ヨソの会社" ですので。
関係ない、
んです。
やりたい放題。
こんな連中が「この企業のパワハラ体質は問題です」とかやってる。
ADという呼称を変えただけで「やり切った! 我が人生に悔いなし!」みたいな顔をされましてもね。