自らの戦争体験を基に、非人間的な軍隊という組織と個人の闘いをテーマにした五味川純平の同名小説・全6巻の映画化。
『人間の条件』※総集編
池田●作センセイの著書みたいなタイトルですが、原作は1,300万部を超える大ベストセラーです。
映画は全編で9時間31分にも及ぶ超・長編で、1959年から1961年にかけて公開されました。
その後も何年かに一度、「一挙上映!」とか2回ぐらいに分けて公開されたりしてますが、私も全部は観ていません。
監督は、黒澤明、木下恵介、市川崑とともに ”四騎の会”を結成して日本映画を牽引し、カンヌ国際映画祭ではチャップリンやオーソン・ウエルズらと ”世界10大監督”の1人と称えられた小林正樹。
この映画の評価は.....
難しいんです。
「魂の超大作!」とか言うのは簡単ですが、
この長さを映画として観るのはかなり辛いでしょ?
しかも、反戦を謳うのはまだ良いとしても、反エリート、反富裕層が根底にある、見ようによっては壮大な・単なる共産主義礼賛。
理想主義に憧れた男の挫折の物語とも取れますし、生きる苦しみを描いているとも。