俺に猟犬がつきまとう… | 5番の日記~日々好日編~

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よってテーマは剛柔バラバラです。

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1960年代のブルース再発見ブームの時、かつてのSPレコードのジャケットをそのまま復刻して発売されたものがいくつかあります。


これもその1つ。


『Sic 'Em Dogs On Me 1927 to 1939』

最近、アメリカでは過去を“なかった事”にしようと必死な連中が涌いておりますが、このジャケット写真も今はもう、一発アウトかもしれません。
これはアメリカの国会図書館で保存されている写真で、奴隷の身となった黒人たちと開拓農場。

銃と猟犬で監視する白人たちが誇らしげにポーズをキメてます。



国会図書館の資料としてサン・ハウスやスキップ・ジェイムズ、ブッカ・ホワイトなどの戦前ブルースマンたちが60年代に録音を行っていまして、タイトル曲はブッカ・ホワイトがまさにこの環境を歌ったものです。




♪ There's hellhound on my trail
クロスロードで悪魔と取り引きをしたといわれるあのロバート・ジョンスンは、「俺のあとを地獄の猟犬がつきまとっている」と歌い、彼が残した曲の中でも「Hellhound on my trail」は最も不気味で呪われた曲とされています。


この曲を含むコンプリート盤の後半10曲が1日で録音されていて、ロバート・ジョンスンの生涯最後の録音になりました。



ミステリアスですが、実は銃と猟犬で監視されていた黒人奴隷の環境を歌ったのかもしれません。