北斎 ~富士を超えて~ | 5番の日記~日々好日編~

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よってテーマは剛柔バラバラです。

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あべのハルカス美術館で、葛飾北斎の晩年の30年に焦点を当てた展示会が開催されております。

共同主催のNHKがドラマまで放映して宣伝していたおかげで、とにかくすごい人混み…

「●時入場」の整理券をもらう為の列が出来ていて、前売り券を持っていても整理券がないと入れません。

しかもその仕組みがわかりにくい。
立て看板みたいなので告知はしてるんですが、人が多いから隠れて見えないんですよ。
(こんな入場制限やってるのは土日だけだと思いますが)


葛飾北斎、有名な「富嶽三十六景」も70歳を過ぎてから描かれたものですが、今回は晩年の肉筆画を中心に約200点。



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「富嶽シリーズ」はこれまでにもヨソで見た事がありますので、スルー。


今回のお目当ては北斎ではなくて、娘の葛飾応為が遺した肉筆画。

応為は北斎の三女で、一度は結婚したものの出戻り、北斎のアシスタントとして晩年を支えました。

絵の才能は父親譲りで、北斎をして「美人画は俺より上手い」と言わしめたほどなのに、現存する絵は10枚もありません。

上の写真(ポストカード)の下の絵がその応為の作。
「吉原格子先之図」
遊郭を描いたものですが、光と影の表現が見事です。
この時代の日本画でこんな風に灯と闇を描いた絵はほとんどないんじゃないでしょうか?

父親の北斎は代表作「神奈川沖浪裏」に顕著な“ホクサイブルー”で語られるのに対し、娘の方は青色よりも赤が特徴的… のように感じます。