菌根菌とグロマリンのこと。 | 無農薬農家が考えていること

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大阪で農家をしています。

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2023年11月10日(金)

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今日は、菌根菌とグロマリンという題名で作文していこうと思います。

 

菌根菌とは、

植物の根っこの中に棲む土壌細菌のことですね。

植物の根っこから栄養をもらったり、逆に植物に栄養を送ったりしています、植物と助け合っている存在です。

 

グロマリンというのは、

菌根菌が土のなかに伸ばす手のようなものです、伸びたりベトベトしたりするその手で、菌根菌は植物の根っこが入り込めないところまで栄養をとりにいきます。そしてその栄養を植物に届けたりする役割があります。

 

そしてこのグロマリンは、

タンパク質でできているのです。ほんとうに手のようですね。

 

土に植物が生えて、

根っこが伸びて、

菌根菌が住みついて、

グロマリンが土のなかにでるようになると、

 

土はどうなるのでしょうか、

 

菌根菌がグロマリンを土のなかに放出すると、

土のなかの保水性が高まります。

 

農業にあまり関係がない人が聞いても、へーで終わってしまうこの保水性、じつは農業にとってものすごく大事なんです。

 

保水性がたかくなると、

暑すぎる夏でも、水やりなしで植物は生長することができます。ものすごく大切な要素なのです。

 

▼なぜグロマリンがでると保水性がよくなるのか?

 

それはグロマリンが一種の防水剤の役割を持っているからです。タンパク質でできていて、ベトベトしていて丈夫なグロマリンは、水は通さないけど、空気は通すという性質があります。

 

じつはこの、

「水は通さないけど、空気は通す」という性質が保水性にものすごい威力を発揮します。

 

それは、

土の団粒構造が、、、

と文章を続けるとかなり長くなるので、割愛しながら、結論のところまでとばせていただきますね。

 

耕さないという農業のやり方が、

菌根菌を増やします、

菌根菌が増えると、

グロマリンが土のなかに増えます、

グロマリンが増えると、

栄養が多すぎず少なすぎない野菜ができます。

 

不耕起栽培はまだあまり日本に知られていません、

「耕しもしないんですよー」というと、みんな怪訝な顔をします。

でも、

本当に、身体にいい野菜をつくろうと思ったら不耕起栽培ははずせません。

 

▼本当にからだにいい野菜をお求めであれば、

「不耕起栽培ですか?」

と農家に聞いてみてください。

 

「それじゃあ雑草はどうなさってるんですか?」

と尋ねてみてください。

 

「排水性はどうやって確保するんですか?」

と尋ねてみてください。

 

どのような回答が返ってきても、あなたには理解できないかもしれないですが、自信をもっているかとか、しどろもどろとかはわかると思います。

 

そこで、

逆に熱意を持って、野菜作りのことを話しはじめたり、地球環境に対する思いを話したりしはじめたら、その農家さんはほんまもんなんじゃないでしょうか。