一昨日からマイケル・コーエンの宣誓証言がスタート。今日5/16は3日目です。

実はこの裁判は、トランプvs.マイケル・コーエン戦争とも呼んでも決しておかしくない。

マイケル・コーエン(57歳)は2018年までトランプの個人弁護士だった男です。名の通り、ユダヤ系。拙印象ですが、金儲けにもの凄くのめり込んでいるタイプです。

元親分トランプの元腹心弁護士に対する怒りと憎しみも凄いが、コーエンの方も凄い。これまでTV、自身のポッドキャストで、トランプに罵詈雑言を浴びせてきた。

 

どっちもどっちと言いたいが、トランプは何と言っても前大統領ですから、12歳のガキではないのです。

今回は、このコーエンの証言席での彼の興奮度に注目が集まっている。昨日からトランプ側の反対尋問が始まり、コーエンは嘘つきのトランプヘイターとして扱われている。

果たしていつまで彼の、じっと我慢の状態、が続くのか?

 

トランプの個人弁護士には特別の意味がある。

彼はトランプのフィクサー(=fixer 修理屋)だった。もろにマフィア流です。

当然2016選挙時には、共和党選挙本部の要職に送り込まれトランプのお目付け役だった。

トランプ大学詐欺でトランプは超高額のコースを買えば金持ちなる、と信じた無邪気な人々を騙した。それだけではなく、関連業者にも金を払わなかった。当然業者はトランプに金払えとつめよったのだが、コーエンが出てきて、代金の20%しか払っていない。つまり彼の仕事は脅迫です。

このような業者が、売値を80%もマークアップしているとはとても思えない。皆泣き寝入りということです。反対すればびた一文払われない。

 

モラー捜査に起因した2018年のコーエン起訴には、別のビジネスからの儲け分を隠したという脱税容疑も入っている。この時、2016年選挙法違反と抱き合わせで起訴され、禁固50年以上だったのが、司法取引で5年と懲罰金とに縮小された。トランプほどではないが、コーエンも相当な者です。

 

親分トランプは、プレイメイトのカレン・マクドューガル、ポルノ女優のストーミーダニエルズとの性的関係は無かった、と真っ向から否定している。

 

それでは、一体全体、あの口止め料は何だったのか!?

大統領選に勝利した2016年の末、マイケル・コーエンは事実上、職を失った。だって、親分トランプは2017年早々に首都ワシントンのホワイトハウスにお引越し。そこには、大統領法律顧問となる一流の弁護士達が待っていた。

 

もう汚れ役のフィクサーは必要ないのです。

マイケル・コーエンは2017年の1月にホワイトハウスにトランプを訪問。

代替えした$1300,000(当時1521万円相当)の払い戻しを確認。

2月にトランプがNYに戻った際、コーエン、トランプ、経理担当重役ワイゼルバーグの3人での取り決めで、$4,200,000(=4920万円)が12回に分けて顧問料としてコーエンに払われた。

もとの$1,300,000に、コーエンがやはり代替えしていた$500,000、を足した。後者も怪しい選挙工作の裏金だった。それで、合計$1,800,000にさらに$1,800,000を足した。後者は、税金(国税75%に州、市税)のざっとした見積もり。それに$600,000のコーエンへのボーナスです。

 

米の所得税のからくりを少しでも知っていれば、これ、一体何じゃ? と思いますね。

税金は総合所得にかかってくるので、どこか別のところで損をだせば、その分は払わなくていい。これはトランプの得意分野です。

 

しかし、伏兵が出た。

それはボーナス$600,000。2016の選挙で大働きしたのに、ボーナスは普段の3分の2!とコーエン。

その時、コーエンは大失望して、もうトランプとはやっていけない、と思い始めたそうです。

 

拙印象としては、やはりどっちもどっちですよ。

 

昨日も共和党有力者がぞろぞろ支援に現れた。皆、友達のよしみで、と主張。ジョンソン下院議長もその一人です。

メラニア夫人をはじめ、長男、長女も不在ですが、一体どうなっているのでしょう?

それにトランプ、昨日は大っぴらに天井を向いて口を開いたまま眠りこけていた!そうです。