今年も残すところ、僅かとなりました。

中学受験コベツバのサイトオープン以降、記事を読んでくださり、誠にありがとうございました。お礼申し上げます。

 

来年も保護者のみなさま、お子様様の力になることが出来るサービスを提供すべく、精進してまいりますので、来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

今回は、中学受験コベツバサイトより、「ケアレスミス対策」に関する記事をご紹介いたします。

 

保護者様との面談を通じて、多くの保護者の方から、「せっかく努力をして、いい点を狙いたいと子供も頑張っていたのに、ケアレスミスでたくさん点を落としてしまいました。今回は平均点も高かったため、痛い失点となりました。ケアレスミスを減らす方法などあれば教えていただきたいです。」というお声をいただきました。


 

中学受験コベツバでは、

ケアレスミスに関しまして対策記事を公開しております。

 

ケアレスミスの7パターン別対策・ミス制圧までの5ステップ

 

・ケアレスミスでの失点で悩んでいる方

・お子様がケアレスミスに対して楽観的で治る気配がない方

・今まで色々とケアレスミスを直す努力をしてきたがあまり効果がない方

 

などに読んでいただきたい記事となっております。

 

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ケアレスミスは、ほとんどの子供が格闘している課題です。

 

ケアレスミスは、問題に取り組むときの「行動の習慣」そのものを変えていくことになりますので、本人にも強いストレスがかかることが多いです。

 

実際に、これまでケアレスミスが多発するお子様をお持ちの保護者様と共に、多数のケースを経験して参りました。

 

「どうしても先へ先へと気が急いてしまって、気を十分に配れていない場所でつまらないミスをしてしまう」

「没頭している時はやると決めていたミス対策を忘れてしまう」

といった壁にぶつかって参りました。

 

それでも、入試までの間に完全にミスがゼロになることはなくとも、ゼロに近しいところまで成長して入試に臨むことができているケースがほとんどでした。

 

つまり、ケアレスミスは適切な対策を行うことで実際に減らすことができるといえます。「ケアレスミスは減らすことが出来る」という期待を持っていただければ幸いです

 

 

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〜もくじ〜

 

1:ケアレスミスの7パターン

 

2:ケアレスミス7パターンの解決策(前編)


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1: ケアレスミスの7パターン

 

「ケアレスミス」と言われるものは、以下の通り、大きく7つのパターンに分けて考えることができます。

 

「文章の意図確認」「解法の選択」「主・述・目的語の確認と転記」「数値の確認と転記」「計算処理」「問題の要求確認」「解答欄への転記」です。

 

 

いつ、どんなミスをしやすいか(課題)を把握することで、課題に対してより適切な解決策を打つことができますので、まずは、お子様に発生する「どのようなミスなのか」を見ていただければ幸いです。

 

続いて、最初の4つ「文章の意図確認」「解法の選択」「主・述・目的語の確認と転記」「数値の確認と転記」の解決策を紹介いたします。

 

2: ケアレスミス7パターンの解決策(前編)

 

今回は、4つご紹介いたします。

 

1: 「文章の意図確認ミス」の解決策

2: 「解法の選択ミス」の解決策

3: 「主語・述語・目的語の確認・転記ミス」の解決策

4: 「数値の確認・転記ミス」の解決策

 

1: 「文章の意図確認ミス」の解決策

「そもそも大きな物語を、捉え違っている」というミス。

捉え違えているので、答えが合うわけはなく、そのあとの労力は全て無駄になります。

情報処理能力が高い子供や、短気な子供、国語の得点が低い子供で発生しがちなミスです。

 

なぜ発生するのか:

A:問題をよく読まずに「こういう話」と決めつけにかかっている

B:問題の読解能力が低く、その自覚がないまま、なんとなく「理解した」気になっている

 

解決策:

A:「問題を最後まで読む」ことを習慣化させる

 

B:「問題の読解能力が弱いこと」を本人に伝え、自覚させ、理解するまで複数回読むようにさせる。その際に、「要は、誰が、何をした」物語かを本人に聞いて確認して修正していく。本人が問題を読むときの習慣として、「要は、誰が、何をした」を口に出させる、書かせる。テスト中でも口パクでも良いので実行させる。

 

2: 「解法の選択ミス」の解決策

厳密には「ケアレスミス」ではありません。同じ状況で同種の問題に直面した場合、再度「誤った解法を選択する」可能性が高い為です。本人は、「聞いたら分かった」「勘違いだった」という自覚を持ってそのように発言してくることが多いので、往往にしてお母様や指導者も「ミス」という判断をしてしまう場合があるのですが、本質的にはミスではなく、「解法選択」の切り分けがそもそもできていない場合が多いです。

 

ミスではありませんので、「誤った解法」を用いた問題と、「正しい解法」を用いる問題に戻って、その違いを本人に再度認識してもらう必要があります。そうでないと、問題を変えて、再度同じ過ちを行ってしまいます。例えるなら、「うさぎ」を鳥類に分類してしまっているような認識エラーと似ています。「ほ乳類」が何か、「鳥類」が何か、「うさぎ」がどこに入るものなのかを再度本人に認識させていく必要があるということです。

 

 

なぜ発生するのか:

いつ、どこで、どういう時にその解法を使えて、また使えない、のかが曖昧であったり誤っている為。誤った、正確ではない抽象化をしてしまっている為。

 

解決策:

「間違えて使用した解法を使う問題」と「本来使用すべき解法を使う問題」の双方を復習させ、その違いを本人に実感してもらい、可能であればその違いも本人に言葉で言わせる、書かせ、それによって、「どういう時に、なぜ、どういう解法を使うか」の線引きを明確にしていく。(参考:「抽象化能力を伸ばす学習方法」)

 

 

3: 「主語・述語・目的語の確認・転記ミス」の解決策

「速さ」や「文章題」の単元を中心とした算数の中での長文問題で発生しがちなミスです。

長文において、行の上下との混同、作図/計算欄への転記時に目線が動くことで生じる傾向があります。

 

なぜ発生するのか:

目で問題を追う時の認識ミス。また、前後や上下の内容と混同することで発生します。

問題文と作図・計算欄と、目線が動く為、エラーが生じやすいと考えられます。

 

解決策:

文章中の「誰が」「何を」「どうした」に下線をひく。

転記する際に、その前後に下線部分を確認する習慣を持つ。

 

4: 「数値の確認・転記ミス」の解決策

数値が多く出てきたり、文章が長い場合、作図が必要な場合、問題が構造的で段階的に解いていく問題の場合、に発生しやすい傾向があります。ポイントは、どの数字がなんの数字なのかを把握しやすくする為に下線や○をつけることと、転記前後に確認の習慣を持つことです。

 

なぜ発生するのか:

A:数値が多く出てきて、文章が長いなどの場合、他の数値と混同する

B:作図や計算欄に転記する場合に、目線が移動する為にエラーが発生する

C:自分が途中まで出した数字がどこにあったかを見失い、誤った数字を使用する

 

解決策:

A:問題文の数字に○をつけ、転記の前後に正しいかを確認する

B:転記する先の作図・計算欄と問題文とを、物理的に近づけ確認しやすくする

C:自分が一度出して、また使いそうな途中の数字に○をつけて、後利用時にわかりやすくしておく

 

以上が「ケアレスミス7パターンの解決策(前編)」となります。

「ミスのパターン4まではどうやって解決していくのか」を、ご理解頂けたかと思います。

 

また、他の「計算処理ミス」「問題の要求確認ミス」「解答欄への転記ミス」を無くしていくための対策については、「ケアレスミス7パターンの解決策(後編)」をこちらをご覧ください。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。