今回は、中学受験コベツバサイトより、サピックス5年生に向けたデイリーチェックの対策についての記事を紹介いたします。

 

 

 

 

「デイリーチェック」は、「クラス昇降」に無関係な為、軽視されがちではあります。しかし、一週間という狭い範囲で学習して定着を促していくものとなりますので、結果として「マンスリー」の結果にも大いに反映されるものとなります。だからこそ、毎週高得点を取り続けられる状態を目指して頂くことが重要です。

 

 

〜もくじ〜

1 : デイリーチェックの目的

2 : デイリーチェックの分析

3 : デイリーチェックの対策

 3-1 :基礎力トレーニングを使った対策
 3-2 :デイリーチェックを使った対策

1: デイリーチェックの目的

まず、「デイリーチェック」の目的についてお話させて頂きます。SAPIXでは、この「デイリーチェック」と言う、毎週の学習が定着できたかどうかのテストを、クラス昇降の判断に使っていないことが大きな特徴になります。

では、それなのに何故チェックがあるのか、ということになりますが、それは当たり前のことですが、 「習ったことが定着できているかを、学習してから短い期間・狭い範囲で測る為」です。

当然ながら、習ってからの期間が浅く、狭い範囲で定着できていなかったデイリーチェックの問題が、より広い範囲・長い期間で定着しているかを判断するマンスリーテストでできるようになることは、基本的にはありません。 つまり、デイリーチェック段階でできなかった論点は、学習しない限り、入試までずっと引っ張り続けることになりますので、「クラス昇降に関わらないので、気にしなくて良い」と言うものでは全くなく、非常に重要であると言う認識を持つと良いかと思います。

また、同時に人間は「テスト」があると、そこを一つの目標として学習を進めますので、このテストという機会を活用して、学習してほしいという狙いもあります。

 

 

2: デイリーチェックの分析

デイリーチェックを教材別に分析致しますと、


「基礎力トレーニング」に記載された問題の出題:50点、 「デイリーサピックス」と「デイリーサポート」双方に記載された問題の出題:150点、 となっています。

その中で「基礎力トレーニング」は、


(1)-(4)の計算問題は、「数値を替えた問題」で出題され、
(5)-(10)の小問は、ある回の「数値そのまま」で出題されています。

続いて、「デイリーサピックス」は、


★1つ:70点
★2つ:80点
★3つ:無し
合計:150点
と言う結果になっており、
全ての問題が「デイリーサポート」にも記載がある問題を、「数値を替えた問題」として出題されています。
特筆すべきは、★2個までの基本的な問題が100%だと言うことで、難解な応用問題の出題がないことを認識して頂ければ幸いです。

 

 

 

3: デイリーチェックの対策

上の分析を踏まえますと、デイリーチェック対策は、

1: 基礎力トレーニングの1ページ10問を完全に理解・正解できるようになること

2: デイリーサピックスの★2つまでの数値替え問題を理解・正解できるようになること

が、ゴールとなります。 以下で、より詳しくご説明させて頂きます。

 

3-1: 基礎力トレーニング

「基礎力トレーニング」の内容は、1ページが1つの10問の小問で構成されており、これが一週間繰り返されて行きます。「一週間繰り返される」と言うのは、各小問が日ごとに「数値を替えた問題」になるだけで、論点や形式は全く同じ問題セットを繰り返す、と言う意味です。

上の4問は四則演算、下の6問が少し前の単元の小問、で構成されております。 上の4問は、計算問題ですので、ミスなく正確に計算を行う訓練として使って頂くと良いでしょう。

下の6問が、少し前の単元の論点を扱った小問で構成されており、どの単元の論点かは1ページ目の目次部分に記載がされています。こちらは、小問になっていますので、複数回同じ小問を間違った場合、理解できていない可能性がありますので、後ろに解答解説は付いているものの「デイリーサピックス」の当該単元に戻って学習をし直すことで、再度理解をしてもらう方が良いでしょう。

いずれにせよ、下の6問に付いては、「ただの毎日する基礎力トレーニング」「ただのミス」だと馬鹿にすることなく、丁寧に学習し直す必要があります。

余談ですが、こういった小さな論点に引っかかることなく「呼吸をするように」自然に回答できるようになることで、5年生の学習内容に積み上げていく6年生の学習時に、有利になります。
反面で「基礎力トレーニングの小問レベルでいちいち詰まってしまうようであれば、6年生で学習する内容の1段目や作業部分で詰まってしまい、そちらに意識が取られてしまうことで、新しい論点の吸収力が落ちることにもなり得ますので、十分なスピードで回答できるように学習しておくことも必要です。

 

〜まとめ〜
基礎力トレーニングの上の4問は計算問題なのでミスなく正確に。下の6問は「呼吸をするように自然に」解けることを目指し、間違った時はデイリーサピックスに戻って復習しよう。

 

3-2: デイリーサピックス

まず、「デイリーサピックス」と「デイリーサポート」の関係について、おさらいしておきます。
「デイリーサピックス」は、基礎から丁寧に説明がされており、解答も親切に作られていますので、一から学習するのに向いている教材です。一方で論点の類題の少なさが目立つ教材であり、その類題を「デイリーサポート」で補うのがSAPIXの基本的な学習構造であると考えています。また、論点ごとのページが続いて行った先に、ご存知のように「思考力アップ(1)」「思考力アップ(2)」の問題が掲載されています。

「デイリーサポート」は、基本的に「思考力アップを除いたデイリーサピックスの数値替え問題」で構成されております。 そして、「デイリーサポート」の応用・発展とされている「E」の問題でも、実際に決して難しくないこと。(「E」の問題の数値替えの問題が、「デイリーサピックス」では★2つ以下の問題として出題されていることもあります。)
「デイリーサポート」の解答が不親切な為、基本の学習は「デイリーサピックス」を中心に行うこと
を、理解しておくと良いかと思います。

対策としては、「デイリーサポートよりデイリーサピックスの★2つまでの数値替え問題を理解・正解できるようになることで、その理解確認の為に、数値替え問題が掲載されているデイリーサポートの問題も利用すること」と、なります。

また、「デイリーサピックス」の「思考力問題(1)(2)」ですが、デイリーチェックの全問及びマンスリーの8割の問題は、デイリーサピックス★2つまでの出題であることから、デイリーチェックで9割、マンスリーテストで7割が取れるようになってから、思考力問題をやっていくことで十分だとも思います。

 

〜まとめ〜
デイリーサピックスの★2つまでを完璧に理解しよう。その理解確認を、デイリーサポートの数値替え問題で行おう。思考力問題は、デイリーチェック9割・マンスリー7割を取れてから取り組もう。

 

改めてですが、「デイリーチェック」は、一週間という狭い範囲で学習して定着を促していくものとなり、直接「クラス昇降」には影響はないものの、結果としてマンスリーを含めた実力に大いに影響をしてくるものです。従って、「デイリーサピックス★2個」の数値替え問題、「基礎力トレーニングの小問」を完璧に正解できる状態を作り上げた上で、毎週の「デイリーチェック」にお子様を送り出してあげて頂くことが、非常に重要です。

 

以上

 

 

 

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今回の分析と対策記事だけですと実際にどうやればいいか分からないかと思いますので、より具体的に「いつ」「何を」「どのように」行えばいいのかについて記載いたしました。中学受験コベツバサイト内にはなりますのが、是非こちらの記事もご覧ください。

 

 

 

 

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