我々の頃は中学受験といっても、志望校をただ1校だけ受ける…というのが普通だったのではないかと思います。当時、兵庫県に住む私には、大阪や奈良など県外の学校を併願する…等という発想は一切ありませんでした。そもそも、県外の進学校にはどういうところがあるのかなども全く存じませんでした。
あれからかなりの年月が経ち、今や、中学受験においては併願を考えない…という方はほぼおられなくなっています。これはごく最近の流れ…ということではなく、関西の場合は平成に入って暫く経った頃に、大体確立されていったものではないかと思います。
結局、受験というのはどうしてもそのときの調子、問題との相性などが多少左右する要素を否定できません。増して、中学受験の場合はまだ11~12歳の小学生ですから、なおさらです。(と申しましたが、意外と子どもであるが故に、余り固くならずに受験できる…という要素もあるかも知れませんが。)
全国的にも、2日間入試(しかもいずれも学科試験)を行う学校は殆どなくなりましたが、兵庫県には2校だけ残るこれに当てはまる男子校でも、やはり多少得点にはブレが生じます。(なので、単日入試ではなおさらそうなると思われます。)しかし、それを恐れていては受験もできません。
最終的には、志望校に向けて色々準備することが、各種知識・思考力を身につけ、学習習慣を身につけることにつながる…と考えるしかなく、そして、併願作戦を念入りに準備することで、リスクヘッジをする…ということになりましょう。
受験に関しては、鶏頭牛後ということもありません。入ってしまえばそれなりに何とかなります。第1志望校を定め、無理なく準備することで乗り越える努力をされ、一方で併願に関しても十分に検討され、トータルで見たときに悔いのない受験になるようにしてください。