最上位帯を担当していると、小6の9~10月ぐらいになると、ほぼ仕上がっているべきなのではないか、志望校の過去問に取り組んだときに、4~5割しか取れなかったりするのは、本当にこれで合格するのだろうか…という内容を保護者の方から相談されることがあります。確かに、周りの方からすると、点数が全てなので、合格点に届いていないと、合格は難しいのではないのか…というご心配になるのも分かります。そして、面白いことに、生徒の方は、それほど落ち込んだり、危機感を持ったり…ということはないのです。

 

生徒の成長は著しく、1週間経つと、既に同じところにはいません。仮に9月から、入試本番の1月中旬までを見ても、まだ何と4ヶ月もあります。

 

そして、点数だけを見てはいけない部分についても触れてみたいと思います。

 

色々な知識や考え方を取り入れて、それが漸く整理されつつあるものの、まだ、なめらかに適用できる状態には至っていない…という時期なのではないかと思います。なので、ちょっとした時間配分のまずさや、色々な意味での正確さが醸成されていない…という理由によって、結構色々な点数を落としているのが現状です。

 

私が、最上位校の志望校別特訓を初めて担当したのは、もう三十数年前のことになりますが、最初に担当した年度において、必死で色々と問題を予想して出題したりしたということもあるのですが、優秀な生徒たちなのに、意外と入試4ヶ月前(当時は3月1,2日の入試で、志望校別特訓がその4ヶ月前の11月開講であった)の段階では、全然点数が出ない…ということが身をもって実感できたのでした。他教科担当からは、点数が低すぎる…と猛烈な批判を受けましたが、結局その後も多数の年度を経験して分かったことは、問題の難度設定がまずかったのではなく、中学受験生の算数の得点力というのが、本当に間際に伸びる…という実態でした。これは今でも当てはまります。なので、冒頭のご相談を受ける保護者の方に対しては、色々なご説明はしますが、そのお子さまを見ていて、特に問題がない…と思った場合は、その部分もお伝えするようにしています。

 

2に続きます。