入試において最も重要なことは、合格最低点以上の点数を取ること、ということになります。色々上位合格を目標としている方もおられると思いますが、基本的には、合格最低点を取れればその先が保証されるわけですから、とにかく大切なことは合格最低点を死守すること…となります。

 

ただ、ここが難しいのは、合格最低点を狙っていくと、どうしても問題との相性や当日のコンディションその他の要因により、多少出来が上下にぶれますので、下にぶれたときにマージンが無いということになってしまいます。なので、合格最低点よりももう少し上を狙っていくのがいい…ということになりますが、このように考え始めると、際限なく不安が大きくなるかも知れません。ので、こういったところは、ある程度どこかで腹をくくる必要があります。

 

さて、合格最低点を取る対象である入試問題、これは、勿論本番のものはそのときでなければ問題は分かりませんが、過去に出題されたものは、色々な形で供給されています。これを、どのタイミングで取り組むか…。

 

早すぎると、実力が完成していない段階で、過去に出題された大切な問題セットに取り組む機会を使ってしまうことになります。が、取り組みが遅すぎると、対策が不十分になるかも知れません。このあたりは、最終的には塾によって考えが大きく異なるので、塾の担当とご相談されることをお勧めします。(ので、ここでは私の考えは余り申し上げることはしないで起きます。)

 

塾としては、過去問を志望校別特訓のテキストに入れていることもありますが、色々な意味での予想問題もテキストには混ぜています。ただ、この予想問題の質にかなりの差があり、質が低い問題に振り回されると、非常に不幸なことになります。とはいえ、質についての議論をしたところで、今さら質の高いものを求めて塾を彷徨うこともできませんので、ある程度運のようなものもあります。

 

過去問にある程度取り組んでいくと、何となくその学校の問題の傾向というものを本人がつかめるようになってきますので、その感覚を普段の勉強にも活かせるといいと思います。

 

あと、併願校の過去問は、余り多数年度取り組む必要はないでしょうが、第1,2志望の志望度合いに余り差がない場合は、第1,2志望校の過去問はある程度同じように大切に取り組んだ方が良いでしょう。