個別指導というと、分からないところを解決する…ということが期待されることが多いのでしょうか。ただ、この場合、分からないものを、その場で出して担当する方がパッと対応出来るのか…というところが気になります。科目にもよりますし、学年や、志望校のレベルにもよりますが、6年の上位校向けの内容になってくると、ある程度事前に知っておかないと、即対応は難しい場合が多いような気がします。

 

あと、個別指導に期待する内容としては、

(1)本当に理解できているかの確認

(2)課題の選別

(3)今後の勉強の方向性に関するガイダンス

といったようなこともあるでしょう。

 

(1)に関しては、現在集合授業形式の進学塾で進んでいる範囲において、きちんと理解出来ているかをチェックする…ということなのですが、成績の伸びが思わしくないときというのは、意外とこの観点が重要になることも多いです。結局、本人もしくは家庭側がこの問題が分からないからフォロウして欲しい…として出されること(以下、「質問リクエスト」と呼ぶことにします)だけを頼りにしていると、実は、そこに上がっていないものの中で理解が不十分なものがある…ということがあり、うっかりすると見落としてしまいそうになるのです。質問リクエストに対応する中で、理解出来ているかを確認すべく、適切に問いかけを交えて進めている最中に発覚することもあります。

 

(2)は、大手集合授業形式の進学塾に関しては、ほぼ全ての場合、課題が多すぎる傾向にあります。そして、単に多いだけでなく、異常に面倒なだけで得るものが少ないものや、問題が古すぎて、余り意味がないものなども含まれていたりします。最近の入試を把握した上で、その生徒に合わせて適切に課題を絞ってもらえると有り難いのですが、これができる担当はそれほど多くないような気もします。

 

(3)は、一部(2)と重なるところがありますが、大手塾に通っている方にとってのセカンドオピニオンのようなものです。現状と、本人および保護者の方が考える志望校、これらをよく把握した上で、今後勉強をどのような方向性に持ち込めば良いのか…ということを真剣に考え適切に助言してくれると有り難いですね。

 

(2に続きます)