大手塾の場合、学年によってラインナップは異なりますが、各種特訓が設けられている事が多く、それらには、受講資格が設定されていることも多くなっています。特に、小6の志望校別特訓関連になってきますと、受講資格の取得が非常に重要な意味を持つことになります。

 

受講資格にも色々あって、その塾の標準的な模試における順位や偏差値で決まる…ということが多いでしょう。順位や偏差値を一度取ればいい…という場合もあれば、ある一定期間の平均値で判定される場合もあります。私が属するところは後者のタイプになっています。

 

ここで、生徒に奮起を促す意味で、その、受講資格の対象となる模試において良い成績が取れるように…という持ち込み方が一般的です。が、そもそも、そういった模試の成績を上げるにはどうすれば良いのか。

 

模試の出題傾向に合わせて色々な練習を積むことも必要でしょうか。でも、生徒にとっては、あくまで傾向対策すべきなのは志望校の入試であって、模試ではありません。そして、本来的には、模試の成績が取れるようなベースとなる学力をつけて欲しい…というところが塾側の本意となります。

 

勿論、勉強には、インプットとアウトプットがあり、色々覚えたり練習したり考えたりする普段の勉強、これがインプットとすれば、アウトプットというのは、実際にその模試を受ける最中に全力を尽くすこともそうですし、受験後に色々振り返って、時間の使い方その他を考える…ということも、ある意味では重要になります。(その方向性は、入試本番にも生きる部分があるからです。)

 

そう考えると、模試の振り返りは重要ではあるものの、あくまでそれはその模試に限ることではなく、得点力一般を向上させるためのものであるべきであり、特に小6のこれからの時期に重要な勉強の方向性というのは、志望校入試問題に照準を合わせながら、単元学習を並行して進める…という形になるでしょう。