ふと考えていて…受験勉強とは志望校入試本番で得点を取るためのものなので、そういう意味では結果がはっきり見える勝負…ということが言えます。しかし一方で、本当の勉強というのはそういうものでもないように思います。要するに、あまりに入試での得点力のみに固執した練習に、どれほどの意味があるのだろう…と考えてしまうのですね。

 

化学などでも、中学高校での履修範囲を無理矢理小学校範囲での狭い範囲で考えようとするから難しいので、価電子やイオンなどのことまで触れていけば、一気に種明かしがなされるわけですが、中学受験においては、それに触れるかどうかというのは中々判断が難しいところもあります。

 

算数ですと、方程式で解けるものをあえて和算で解くことにどれほどの意味があるか…ということがよく取り沙汰されますが、方程式を使えば簡単に解ける問題というのは、少なくとも上位校ではあまり出題されません。一般項を求める必要はないまでも、漸化式のような考え方なども普通に出てきます。あるいは、場合の数は、大学入試での一般化の要素を除くと、中学入試と大学入試ではあまりレベルに差がないとも言えます。(昔、共通一次試験の数学Ⅰにおける場合の数の問題を、よく小6のテストで使わせてもらったものです。)

 

一方、各学校さんも、塾での対策を嫌がって色々と新しい方向性の問題を出題なさいますが、これはこれで結構そのときの運が左右してしまうという皮肉な結果も生みます。そして、新しい方向性と言っても一度出てしまうと、その方向性を塾が大作をするので、すぐに既知の問題群になってしまいます。