小6受験生の後期における勉強において重要な考え方は、自分にとって無理ではないがスムーズには進まない…というレベルの問題(要するに自分にとって一番得点を左右されてしまうレベルのものと言うことです)を中心に進めること、そして志望校の出題傾向に合わせた勉強をすること…ということになりましょう。前者の意味は、簡単すぎるものや難しすぎるものに時間を充てていたのでは学習効率が低いということであり、後者は文字通り読んで字のごとくです。

 

しかし…

 

その志望校を受験する生徒としては当然理解できているべきことが抜けている…という場合も目立ちます。厳しく申せば、この度合いが高くなるほど、各種成績数値が下がってしまうわけですが、これをチェックするためには、ある程度「基礎」と言われるものが混じっているテスト(や教材)にも取り組む必要があります。

 

ただ、ここで申した「基礎」というのは、志望校によって大きく異なります。要するに、解くための武器として持っているパーツ…という感じでしょうか。例えば、難関校を受ける生徒にとっては、3×6×9×12×…×297×300が18で連続して何回割り切れるか…という問題は「基礎」であり、1分以内には答えを出したいわけですが、中堅校を受験する生徒にとっては同様の問題としても、「基礎」と言えるのは1×2×3×…×49×50を計算すると、一の位から連続して0が何個続くか…という問題になります。

 

なので、あえて特性の異なる模試(特に、志望校に特化されていない一般的な模試)を受験することにも意味があります。自分の、意識していない、「基礎」となるべき部分の落とし穴に気付くからです。

 

結局、「基礎」と呼んだのは、その生徒にとって「確実に取りたい」「確実に処理したい」問題ということになります。