校風を重視しない志望校選び | 中学受験講師ブンブンのブログ

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中学受験の塾講師とプロ家庭教師をしています。指導のあり方、入試情勢、教えて思うことなどについて、書いていきます。

中学受験塾の先生、プロ家庭教師の多くは、こう主張しています。

「校風や学校の指導方針は、学校選びで非常に大切」

6年間通う中高一貫校ですから、校風や指導方針を十分調べて、受験するべきというわけです。

 

でも実際は、似通った学校ばかりを併願できることは、なかなかありません。

たとえば女子の最上位層では、

桜蔭と慶応中等部を両方受ける受験生もいます。

この2校は、様々な面で異なります。

★女子校か、共学か(慶応は高校は女子校ですが)

★国公立や医学部に強い受験校か、私立大学付属か

(大学受験に向けてみっちり勉強するか、クラブ活動などに時間をかけやすい環境か)

 

最上位の学校は限られますから、桜蔭と慶応中等部の併願は、違和感がないと思います。

では、そうでない受験者層は、どうでしょうか。

たとえば、こんな組み合わせです。(偏差値は四谷大塚50%)

【2月1日】成城学園(偏差値52)→成城大学に進む人が多数です

【2月2日】大妻(偏差値51)→この中では唯一の女子校で他大学受験も多いです。

【2月3日】学芸大竹早(偏差値53)→高校受験が必要な国立中です

大学付属校と受験校、共学校と女子校、中高一貫私立と高校受験がある国立です。

「何だこりゃ?」と感じる人もいる一貫性のない併願プランとも言えます。

 

私は、積極的に勧めるわけではありませんが、

こういう一貫性のない併願プランもアリだと思います。

これは多くの学校の校風を把握している塾の先生とは違った「少数派」の考えでしょう。

 

一貫性が無い併願プランもアリ、と考える最大の理由は

10人中7人くらいは、どんな校風の学校にも適応できるからです。

様々な中学受験生を教えてきましたが、10人中7人くらいは

自由な学校or細かい指導がある学校

共学校or男女別学校など

どういうタイプの学校でも、特に問題なく馴染んでいきます。

 

もちろん、より良い環境、より合った校風の学校を選ぶのは良いことです。

「ウチの子は、積極性はないけど、決められたことはコツコツ努力するタイプだから、自由な学校は怖い」

「娘は不器用で、狭い範囲の小テストは頑張って良い点取れるけど、すぐ忘れてしまう。広い範囲から出る入試は大変だ。だから普段の成績が評価される大学付属が向いていそう」

 

ですが・・・

自分の子に合った校風にこだわるあまり、選択の幅を狭めるのは疑問です。

共学校が良いといっても、男子校女子校で良さそうな学校があれば、併願して良いのでは?

大学付属が良いとは言っても、大学受験が必要な進学校でも、条件次第では併願に組んでは?

 

乱暴な例えを許していただければ、人気寿司店が3件とも予約を取れなかったとして、たいして美味くない寿司店に行くより、美味しいイタリアンの店の方が良い、という感覚ですね。

(もうすぐ入試です。↑芝浦柏は合う生徒の幅が広い学校だと思います)

 

逆に言えば、10人中3人は、校風や指導方針を慎重に考慮する必要がある生徒もいます。

その代表はマイペース過ぎる生徒です。

他の友達が、どうであろうと気にしないマイペースな生徒は、先生の顔色をうかがって動ける多数派の生徒の中では少数派になって浮きかねません。

塾で教えていても、宿題を忘れた生徒が2人いて、やんちゃな生徒は「先生は宿題してなくて怒ってるな、今日は普段より大人しくマジメにしなきゃ」と状況判断ができます。マイペースな生徒は全く普段通りで、そういう判断をしないのです。

様々な友達や先生と、うまくやっていける性格なら、たいていはどんな学校でも適応できる可能性が高いと思いますが、要注意な生徒もいるということです。

 

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現在、私は家庭教師と塾講師として、受験生に毎日指導していて休みなしの生活です。

2月からは、かなりヒマになります。

プロ家庭教師をお考えの方は、いかがでしょうか。

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