入試直前に伸びる分野は | 中学受験講師ブンブンのブログ

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中学受験の塾講師とプロ家庭教師をしています。指導のあり方、入試情勢、教えて思うことなどについて、書いていきます。

◆いよいよ千葉入試

埼玉県内の私立中入試が、ほぼ終了した。

1月20日からは、千葉県内の私立中学入試が始まる。

このブログの読者の方の多くは、千葉県内の私立中を受験すると思うので、いよいよ入試当日、ということになる。

長年、中学入試を指導してきて、入試直前にグッと伸びる分野がある。今回は、どんな部分で、入試直前に力が伸びるかをまとめることにする。

 

【1】苦手な理科・社会

理科・社会は、暗記の要素が強い。すでに何か月も勉強してきたとはいえ、理科・社会が足を引っ張っている生徒は、理科・社会の暗記をすれば、まだまだ伸びる。

たとえば、天体1時間、天気1時間、地層1時間の計3時間勉強すれば、かなり暗記が進む。

社会なら、江戸時代1時間、明治時代1時間勉強すれば、抜けているかなりの知識が頭に入る。

ただでさえ焦る時期だから、「歴史だけ6時間」「生物だけ3時間」集中して覚えれば、かなり知識が定着する。

 

【2】文章題の読み取り

12月から1月にかけて、受験生は算数の問題を解く速さが、すごく早くなるのを毎年実感する。

「問題を解く速さ」とは、計算する速さではない。分数小数の計算は、ほとんど変わらない。

繰り返し練習を積んでくると、文章題を何度も繰り返し読まなくても「あっ、これは速さの『つるかめ算』だっ!」「この角度は、ここに線を引けばすぐ出せる」といった解き方が、すぐ頭に浮かぶのである。

反応速度が速くなるから、多くの問題に手を出せて、得点が上がる。

速く解けるようになるのは、個人差はあるが、12月に入ってからの生徒が目立つ。特に偏差値45以下の低迷している生徒に多い。仮に12月になってから、解く速さがアップして得点力が上がっても、首都圏模試などの偏差値にはほとんど反映されない。偏差値は低いけど、過去問の手ごたえが良くなりつつある、という場合は、偏差値が7足りなくても、挑戦するのも良いと思う。

 

【3】成績上位生の見直し

偏差値55~60くらいのプチ上位生で目立つのは、「攻めは好きだけど守りは嫌い」というタイプだ。

40分のテストで、30分使って9割の問題をうめられたとする。残り10分で、非常に難しい問題に手を出すより、解けた問題でミスが無いか見直しするのが大切なことが多い。でも、地味な見直しより、難しい問題を解きたくなって、ケアレスミス続出で、思ったような偏差値にならないことがある。

この時期は、過去問で「合格最低点まであと5点」などと、1点の重みを痛感する時期だ。力の入れどころを考え直すだけで、得点力はアップする受験生がいる。

 

【4】低迷していた生徒の意識

入試が迫ったり、1月校の発表があったりで、意識が変わる生徒がいる。

たとえば「自分より成績が低いと思っていた友達が、埼玉で結構良い学校に受かる」「自分より成績が良いと思っていた生徒が、まさかの不合格」となると、入試は厳しいと実感してくる。

すると、本当に点数取って合格したいという想いが強くなる。

今までは、宿題は「仕方なく、受け身で解く」だったのが、得点を上げるために何をしたら良いかを真剣に考えるようになる。

たとえば、火山灰が固まった岩石は・・・・忘れてた、凝灰岩だった。他の岩石を聞かれたら、不安だから一緒に覚えるぞ、チャートはホウサンチュウだ。

自分が覚えていない部分は自分が一番よく分かっているとも言える。だから、覚えていない部分を自分で探して必死に覚えるなら、2~3日でも大きく得点力は上がる。

 

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もちろん、実力を上げるのが大切なのは、言うまでもない。

ただし、教える塾側にとって大切なのは、普段の力を十分に出し切れるようにすることだ。

精神面でのフォローをするのも、指導する塾の仕事の一つだ。

夜中の0時を過ぎた。今日の早朝は江戸川取手に早朝激励だ。おやすみなさい。