コロナ緊急事態の渦中とその後 | 柿本 志信

柿本 志信

不動産FPのつぶやき(ボヤき)

可能性は決して低くないと思っていたが、やはり緊急事態宣言は延長の方向か…

 

緊急事態宣言、延長で政府調整 全都道府県一律も―5月上旬に最終判断

 

全面的に「命を守る」ことに一切異論はないが、「経済を投げうっても」となるといささか疑念が残る。

 

いつになるか分からないが、コロナが収束してみたら企業(雇用先)が全滅していたとのシナリオも充分有り得る。

とはいえ、コロナ前から指摘されていた「ゾンビ企業」に湯水の如く血税を使うのはどう考えても変。でもゾンビか否かを確実に判定するのはほぼ無理だしゾンビ企業にも従業員はいる。

 

ゾンビ企業とは 破綻状態「追い貸し」で延命

 

一応、複数社にかかわっている肌感覚でも、現場の経営者と官僚・政治家の意識には交わり様のない乖離があるように思えてならない。

 

「命を守る」についても、初動の駄目さ加減からは多少改善されたが、リリースと現場で対応が違ったりと、まだまだとても合格点を進呈できない。

 

(社説)コロナと困窮 安全網を張り直すとき

 

「命を守る」には、恐らく2通りの意味があるだろう。1つは罹患しない、万一罹患しても死亡しないとの意味。もう1つは罹患しないための”STAY HOME”対応などが困難または今後困難になる不安を抱えた方を安全に保護すること。感染症罹患予備軍が大勢いる状態で、例えば医療「だけ」が頑張っても崩壊は免れないのは自明ではないだろうか?

 

既に今の段階で危機的に収入が減少または途絶した方に、支援の手を差し伸べることはとても重要。ただ、まだそこまで危機的になっていない方に対しても、「危機的にならない為のセーフティーネット」も必要なのではなかろうか?

それは、恐らくゾンビではない企業への支援、一時的に収入が減少しても職自体を失うことがないようにする施策などなど、メニューは沢山あるだろう。

これ無くしては、コロナが収束しても家計収入が増大せず生活の危機は全く収束しない事態になるだろう。

でも、今の施策が中長期的視点に立脚しているかといえば、全然そうはなっていない点については、恐らく大勢の方が同意するのではないだろうか?

 

現段階で「危機的に収入が減少または途絶した方」に対しては、民間の活動を主となっている。

10万給付自体は個人的には悪くないと思うが、とにかく遅い。

 

新型コロナ災害緊急アクション

 

加え、中長期的視座で動くことは民間活動では中々難しい。「国」でなくとも良いが、マクロに物事を把握できる団体が音頭をとって欲しいが、思い当たる団体は諸々の利害のしがらみで上手く動けないように思えてならない。

 

自分自身の収入にも影響することなので他人任せにするつもりはないが、とても「民間人が手弁当で」対応できる事案ではない。

まずは目の前のことに集中することも大切だが、どうやって「アフターコロナ」を構築するか、複線で考えたい。

(私自身、そこまで器用に立ち回れる自信はないが…)