「そうか、いつも新宿でタクシーを換えるのか、それは頭のいいやり方だね。 世の中には金で体を売っている女性は普段でも簡単に抱けると思っている馬鹿な男が多いから。 そう言う商売だからこそ、かえって貞操の堅い子が多いのにね。 タクシーの運転手がそう言う考えを持って送り狼になってもおかしくない。」
「うん。 お店の先輩の子に教えて貰ったの。 怖い思いをしたことがあったから、用心した方がいいって。 こんな商売をしていれば、男性はみんな簡単な女だって、いいえ、お金貰って売ってるんだから、商品だから、人格なんて無いと思っているって。 だから、自分を守りたかったら、いろいろ自分自身で用心するしかない。 誰も私たちの事なんて普通の女の子と同じように大切には扱ってくれないんだから、と。 私も本当にそう思う。 物として扱われて当然の女だと思う。 現に売っているのだから。 なのに、あなたはどうしてそんなに優しいの。」
三木を見つめるナオの瞳は涙で濡れていた。
「優しくなんかないよ。 むしろ、人の感情とか人の思いなんか、考えたこともなかった。 多分、今日までに酷いことをいっぱいしているよ。 ただ、ナオのことは別なんだ。 ナオのことだけは。 特別なんだ。 だから、この二日間の記憶がナオにないことが気になって仕方がない。 何か胸騒ぎがする。 出来れば解明したい、しないと不安でナオを外にましてや店になんか行かせられない。 ナオが無事に帰ってきてくれたんだから、こうしてまた会えたんだから、そのことをただ喜べばいいのかも知れない。 服も乱れていないし、怪我もないようだ、記憶のない二日間があっても、気にしなければいいのだろう。 例え、この二日間、ナオが別の彼の所で過ごしていたとしても、何が起こったのかさえ分かっているなら、不安は感じない。 別の意味で悩むとは思うけど。 でも、記憶がないとなると、その間にとんでもないことがナオに起こっていたとも限らないし、これからもまた起こるかも知れない。」
「私も、こんな事は初めてだし、新宿駅で意識が戻ってから、不安で仕方なかったの。 私が誰だか分からなくなったみたいで。 何もかも忘れているような気がして。 家はちゃんと覚えていた。 そして、家に着いたら、なんとあなたが居てくれた。 考えもしなかった。 あなたが私を捜してくれるなんて、私を待ってくれるなんて。 こんな女を。」
ナオは泣いていた。 細い肩が震えている。
記憶の無い2日間に何がナオの身に起こったのか、それが気になったが、三木は震える子猫をまず助け出さなくてはと思った。 記憶の捜索はその後でいい。
三木はナオを引き寄せた。 ナオが三木の胸にすがるように抱きつく。 そのナオの顔を見下ろしながら、三木は静かに言った。
「葉山に二人で行った時、一眠りして、僕の隣ですやすやと眠っているナオの顔を見た時に思ったんだ。 離したくないと。 離してはいけないと。 帰りに運転しながらずっと思っていた。 そのことをいつ話そうかと。 だけど、言えなかった。 まだ、言えなかった。 ナオのことを金で買うとナオに受け取られる気がして。 でも、またこんな事があったら、僕は不安で生きていけない。 だから、言わせて貰う。 今の仕事は辞めて欲しい。 僕のために。 僕を安心させるために。 例え、その後でナオが誰か別の男性を好きになっても、それなら諦められる。 それなら、僕は安心していられる。 ナオがどこか知らない男の側であっても、幸せそうなあの顔をしていてくれるなら、それでいい。 でも、事件に巻きこれたりするのは、そんな危険な所に置いておくのは出来ない。 どうか、怒らないで聞いて欲しい。 そして、教えて欲しい。 今の仕事をしているのは、お金のためなのだろう? 借金のためなのか、それとも何か将来にしたいことがあってお金を貯めているのか。 いずれにしても、僕にそのお金を出させて欲しい。 お金を出したからと言って、それでナオを自分の物にする気は無い。 もちろん、ナオが僕を好きでいてくれるなら、そんな嬉しいことはないけれど。」
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☆ 愛故に自ら奴隷となった美少女の官能小説も書いています。
18歳以上の方は是非お読み下さい。「アンドロメダな朝」を最初から読む。
「うん。 お店の先輩の子に教えて貰ったの。 怖い思いをしたことがあったから、用心した方がいいって。 こんな商売をしていれば、男性はみんな簡単な女だって、いいえ、お金貰って売ってるんだから、商品だから、人格なんて無いと思っているって。 だから、自分を守りたかったら、いろいろ自分自身で用心するしかない。 誰も私たちの事なんて普通の女の子と同じように大切には扱ってくれないんだから、と。 私も本当にそう思う。 物として扱われて当然の女だと思う。 現に売っているのだから。 なのに、あなたはどうしてそんなに優しいの。」
三木を見つめるナオの瞳は涙で濡れていた。
「優しくなんかないよ。 むしろ、人の感情とか人の思いなんか、考えたこともなかった。 多分、今日までに酷いことをいっぱいしているよ。 ただ、ナオのことは別なんだ。 ナオのことだけは。 特別なんだ。 だから、この二日間の記憶がナオにないことが気になって仕方がない。 何か胸騒ぎがする。 出来れば解明したい、しないと不安でナオを外にましてや店になんか行かせられない。 ナオが無事に帰ってきてくれたんだから、こうしてまた会えたんだから、そのことをただ喜べばいいのかも知れない。 服も乱れていないし、怪我もないようだ、記憶のない二日間があっても、気にしなければいいのだろう。 例え、この二日間、ナオが別の彼の所で過ごしていたとしても、何が起こったのかさえ分かっているなら、不安は感じない。 別の意味で悩むとは思うけど。 でも、記憶がないとなると、その間にとんでもないことがナオに起こっていたとも限らないし、これからもまた起こるかも知れない。」
「私も、こんな事は初めてだし、新宿駅で意識が戻ってから、不安で仕方なかったの。 私が誰だか分からなくなったみたいで。 何もかも忘れているような気がして。 家はちゃんと覚えていた。 そして、家に着いたら、なんとあなたが居てくれた。 考えもしなかった。 あなたが私を捜してくれるなんて、私を待ってくれるなんて。 こんな女を。」
ナオは泣いていた。 細い肩が震えている。
記憶の無い2日間に何がナオの身に起こったのか、それが気になったが、三木は震える子猫をまず助け出さなくてはと思った。 記憶の捜索はその後でいい。
三木はナオを引き寄せた。 ナオが三木の胸にすがるように抱きつく。 そのナオの顔を見下ろしながら、三木は静かに言った。
「葉山に二人で行った時、一眠りして、僕の隣ですやすやと眠っているナオの顔を見た時に思ったんだ。 離したくないと。 離してはいけないと。 帰りに運転しながらずっと思っていた。 そのことをいつ話そうかと。 だけど、言えなかった。 まだ、言えなかった。 ナオのことを金で買うとナオに受け取られる気がして。 でも、またこんな事があったら、僕は不安で生きていけない。 だから、言わせて貰う。 今の仕事は辞めて欲しい。 僕のために。 僕を安心させるために。 例え、その後でナオが誰か別の男性を好きになっても、それなら諦められる。 それなら、僕は安心していられる。 ナオがどこか知らない男の側であっても、幸せそうなあの顔をしていてくれるなら、それでいい。 でも、事件に巻きこれたりするのは、そんな危険な所に置いておくのは出来ない。 どうか、怒らないで聞いて欲しい。 そして、教えて欲しい。 今の仕事をしているのは、お金のためなのだろう? 借金のためなのか、それとも何か将来にしたいことがあってお金を貯めているのか。 いずれにしても、僕にそのお金を出させて欲しい。 お金を出したからと言って、それでナオを自分の物にする気は無い。 もちろん、ナオが僕を好きでいてくれるなら、そんな嬉しいことはないけれど。」
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