ベントグリーンを管理する上で、最も重要なファクターとして土壌水分があります。
今は水分計などで各グリーンの任意の地点の数値を記録して観察しているコース管理者も増えています。
目視でわかるほど乾燥してくる前に計測器で水分量を把握して散水することが出来れば状態を悪くすることもないでしょう。
水分計がない時代は(今でも水分計を使用していないコースもまだまだあります)朝露の付き方の悪い所は乾燥しているという目安にしていました。
いよいよ梅雨入りして雨の多い季節となりました。
各コースの状況により違いはあると思いますが、ベントグリーンにとって管理が難しいのは雨季ではないかと思います。
乾燥したものに水を上から足すことは出来ますが、勝手に降ってくるものに関しては止めることが出来ません。
そのためにエアレーションなどの作業をして少しでも水を表面に滞留させないようにしています。
グリーン面が水に浸っている時間が長いと、藻やコケ、病気の発生につながります。
水分が多くても、気温が低ければいいのですが、日本の梅雨時期は晴れれば30℃以上の日もあり、芝は蒸し風呂のような状態になる時もあります。
なので私たちコース管理者は、土壌水分をコントロールするために散水をしたり、エアレーションをしたり、水を浸透させる薬剤を使用したりしています。
ベントグリーンにとっては梅雨までにどんな作業をしてきたか、そしてこれからはいかに水分をコントロール出来るかで、厳しい夏を乗り切れるかが決まります。
今年の夏は暑くなりそうですが、ベントグリーンの状態を維持できるよう頑張ります。
皆さんも、ゴルフ場のベントグリーンが今この様な状況であることをご理解下さい。