今まで見てきた中で一番凝った造りの青面金剛さまです。少々風化が進んでしまっておりますが、笠塔婆型に青面金剛像の構成物がほぼ全て描かれています。日月、三猿、餓鬼、鶏、二童子と最下段は餓鬼なのか四夜叉なのか判別が難しいですが、姿形からすると邪鬼のように思います。今は屋根付きのお堂にもう一体の青面金剛さまと並んで保存されております。ただ金剛さま本体は摩耗が進んでしまっておりお顔も残念ながら分かりません。腕も陽刻がほとんど見て取れませんが六臂に宝剣、弓矢、宝輪や矛を持っているように見えます。宝剣を持っている青面金剛さまはショケラを掴んでいることが多いですが、判別がつきません。衣服には細かい模様が彫り込んであるのと丸型の光背を備えており、かなり立派な供養塔になっております。
次回はもう一体の青面金剛様について述べてみたいと思います。