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なったものはないんですか?」
源次郎が訊く。
これからのことを考えると、もっと枚数があったもののほうが良いだろうという計算があった。

「う~ん???、あるのかもしれませんが、うちでは置いてませんね。
このノーカーボン紙って、日の光に晒しておくとすぐに変色しちゃいますし。
それと、僅かな力でもそれが下に写っちゃいますからねぇ???。
だから、こうして箱に入れて置いているんですよ。」
おばちゃんは、そう説明してくる。
ただの店番かと思っていたのだが、それは源次郎の思い違いだったようだ。
それなりに、文具店としての知識はちゃんと持っている。

「あああ???、な、なるほどねぇ~。」
源次郎は、内心「参った!」と思った。

「じゃ、じゃあ、これを、そうですね、10セット貰えます?」
源次郎は、罫線の入った用紙を指差して言う。
もっと数多く買おうと思って来たのだが、今のおばちゃんの説明だと、そうそう長期保管には向かないようだから、まずは10セットぐらいでと軌道修正する。

「はいはい、これですね。」
おばちゃんは、源アグ
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次郎が指差した用紙を確認するかのように、その箱を持ち上げた。

「そう、それを10セット。」
「じゃあ、箱にお入れしますので、ちょっとだけ待ってくださいな。」
おばちゃんは、そう言ってまた店の奥へと入って行った。

「済みませんが、急いでいるもので???。」
その後姿に、源次郎は思わずそう声を掛ける。


(つづく)


第2話 夢は屯(たむろ)する (その1219)

「はいはい、すぐですよ。」
おばちゃんは奥から声だけで答えて来る。


源次郎は小銭入れを取り出した。
いくらなのかは