皮琛?
そのどちらかなんだし???。」
美由紀が向き直ってきて言う。
二者択一を迫っているのだ。
「??????。」
源次郎は絶句するしかない。
「とうするの? このままじゃあ、時間ばっかり過ぎていくわよ。」
美由紀は上気した顔で言う。
いつものとおりやや温い目の湯だが、源次郎より先に入っている美由紀にすれば、もう相当な時間湯船の中にいることになる。
「あ、はい???。そうですね。」
源次郎はそう答えた。
そして、湯船の中で立ち上がろうとする。
(つづく)
第2話 夢は屯(たむろ)する (その959)
(こうなれば仕方が無い???。)
それが源次郎の偽らざる気持だった。
ここで押し問答をしていても、それこそ美由紀が言うとおり、ただ時間を浪費するだけになる。
もう日付を跨いでいるプーマ靴
プーマ シューズ
プーマ
だろう。
もう数時間で、再び小樽へと戻ることになる。
そして、美由紀は舞台に立つのだ。
そう考えれば、ここは少しでも早く美由紀をベッドに寝かせたい。
そう思ってのことだった。
それでも、自分で洗うのか、美由紀に洗ってもらうのかについては、依然として答えが出ていない。
「うふっ! ???。」
美由紀が笑ったように聞こえた。
「ん?」
源次郎は反射的に美由紀を見る。
「源ちゃんって???。」
「な、なんです?」
「ほんと、真面目なんだから???。」
「??????。」
源次郎は、言われる意味が分からなかった。
「たまには、我侭で強引な源ちゃんでも良かったのに???。」
背中を向けるようにして立った源次郎に、美由紀がそう言葉を投げてくる。
「そ、そんなことを言われても???。」
源次郎は、そう言いながら湯船から出