階伯(ケベク)最終回感想 | きっ祥の韓国ドラマとプデュに夢中

きっ祥の韓国ドラマとプデュに夢中

主に韓流史劇の感想を綴っていましたが、PRODUCE101シリーズにハマってその関連の記事も多くなっています。

視聴期間:平成30年5月20日~

全36話

放送年:2011年

放映テレビ局:韓国MBC

視聴方法:スマホ・PC

コンテンツ:GYAO!

きっかけ:お勧めにしている人が多かったから。

      GYAO!で配信が始まったから。

 

とうとう・・・とうとう・・・ケベク完走しました・・・

週一回の更新で36週は、普段まとめ視聴が中心な私にしたら、とてつもなく長かったです。

 

【ざっくりあらすじ】

唐と同盟を組んだ新羅が百済への進攻を始める。

圧倒的に不利な百済軍だが、ケベクには勝算がありソンチュンとフンスが残した兵法も参考に戦術を練る。

貴族が私兵を連れて逃げてしまい、兵士の意気は下がる。

ケベクの妻チョヨンは自分の命を絶って戦場に行くように伝える。ケベクは拒否するが自害するというチョヨンの言葉に妻と二人の子どもを斬る。

ケベクの覚悟を知った兵達の意気は上がり、キム・ユシン率いる十倍の大軍勢に勝利し続ける。

激戦の中、次々に斬られていく仲間達。

誰もいない王宮で一人佇むウィジャ。

崖に身を投げ自決するウンゴ。

ケベクも敵兵に斬られ息を引き取る。

 

印象に残ったエピソード

戦闘シーン

今までいろんなドラマの戦闘シーンを見て来たけれど、野外戦では、多分私が見た中で一番派手で迫力があったと思います。

馬が人ごとひっくり返るところとか、どうやって撮影してるんだろうとビックリしました。

そして、何千いや何万人もいる軍隊の表現も、大体あの広い空間を確保するだけでもスゴイことだよね。全く韓国のテレビ局には感心します。

もともと、剣と剣がぶつかり合う音とか、人が斬られるシーンとか苦手なので、これまでは10秒飛ばしとか倍速とかで見てたりしてたんだけど、重要人物が斬られるんじゃないかと心配で全部見ちゃいました・・・テスとヨンスの兄弟がさすがの名演技でした。

そして、途中には全く出てこなかった捕虜時代の仲間が復活しててビックリしました。

多分だけど、あれだけのセットとか大変な準備が必要だっただろうから、冒頭(1話)のシーンと最終回のシーンは同じ日に撮影したんだろうなとか思いました。(全く同じシーン(私が見てるのはGYAOの無料のなので、遡って確認はできないんだけど、ケベクが兵達の集まっているところを歩いて行ってヨンスが従って、途中でテスが兵士の間から現れて礼をしてからケベクの後につく場面)とかあったもんね)

 

ケベクとチョヨン

やっぱり、一番印象に残ったのはこのふたりのやりとりでしょう・・・

ケベクのこと、そして国のことを考えて自らの命を捧げるなんて、チョヨンすごすぎます。

『私は死にません』『いつまでも将軍の心にいますから』

『幸せでした』『私の愛する人、私の主君』と伝えるチョヨンは凛として綺麗でした。

ケベクの流す涙もジーンとしました。

ずっと思い続けて、そして夫婦になり子どもまで授かって、支え続けることができた彼女の人生は、本当に幸せだったと思います。

家の外で待つテスとヨンスに聞こえた剣の音が彼女の死の瞬間を現してるんだろうけど、その後門から出てきて、フラフラになり焦点が定まらない目で複雑な表情を浮かべるケベクは血管が顔に浮き出てて心情がヒシヒシと伝わりました。

その後、野原で小さな花を持って佇んでいるケベクが映るんだけど、あれはチョヨンを偲んでいたんだなぁ・・・

あれでケベクの軍が勝利を得ても、もう笑顔は見られなかっただろうな・・・

最期に臨終のケベクの元に現れケベクの頬を触る手が見えた時、それがチョヨンだったこと、傍らに子ども二人が笑顔で寄り添っていたことが、何よりケベクの救いになったと思う。

(ちょっと残念だったのが、ケベク臨終のシーンの一人一人がバラバラに映されたカット(多分別撮影)だったこと。同じ現実の世界にはいない(もう先に亡くなってる)人として、ソンチュンの時には言葉を交わしたし横並びショットも見れたのに・・・)

 

ウンゴとの別れ

出陣を前に投獄されているウンゴに会うケベク。やっぱり忘れ去ってはいなかったんだな。

『王妃の罪は誰も許さないでしょう』『この危機を乗り越えたら、すべての民に王妃様の罪を許してくれと頼んでみます』と伝えるケベク・・・優し過ぎる・・・

ウンゴは『恥はかきたくありません』『私のような女が現れないように祈るばかりです』

『将軍のために苦しみ将軍のおかげで幸せでした。心から武運を祈ります』

じっと見つめて『お元気で』とひとことケベク。静かに涙するウンゴ。

化粧をしてないのもあるんだろうけど、険がとれて優しい顔つきになってるね。

ケベクが致命傷を負ったころ、(多分)崖から投身自殺をしたウンゴ。(崖の上に立ってる姿といなくなって脱ぎ捨てた靴の映像が出てた)川の上で1人立って涙してるウンゴに光が反射してとても綺麗でした。

 

ウィジャへの贈り物

出陣を前にケベクに話しかけるウィジャ。

『天は私に大きな贈り物をくれた。ソンチュンとフンス、そしてお前だ』

『与えてもらったお前を追いやった』『私は今─その代償を払っている』

と言うウィジャに『自分を責めないでください』『私が敵を追い払います。聖君としてお残りください』と伝えるケベク。ケベクやソンチュン、フンス達が理想としていた世を作るという夢を叶えると約束するウィジャ・・・ケベクの手を握って『弟よ』『生きて帰れ』と伝え、見つめ合う二人・・・

今頃になって・・・遅すぎるよ。でも、分かりあえて良かった。

ケベクが討たれた頃、他に誰もいない王宮で玉座にポツンと座っているウィジャ・・・セリフもナレーションも字幕も出ないけど・・・虚ろな目が心境とこれからの運命を語ってるね・・・

 

ケベクの言葉

戦闘を始める前にテスに『戦場に立つと恋しくなる。夕暮れ時に1人馬に乗って帰ると夕飯の支度をする煙が立ち上がる光景がな』と言って遠い目をして少し微笑むケベク。

『今まで欲しかった戦利品はそれだけだった』『ここにいる皆にその戦利品をあげたい』・・・

く~~~っ・・・なんていい言葉・・・こんな気持ちで戦闘に臨むんだ・・・カッコいい・・・

・・・でも、ケベクには夕飯の支度をしてくれる人はいない・・・

配給のおにぎりを皆二つづつ貰ってるのに一つ返して『これだけで良い』『兵にたくさん食べさせろ』って言ったり、ヨンスが持ってきた一杯の水を『うまいな』と言ったり、どれだけ人格者なんだ。ここでヨンスが『将軍のことを皆『お守り』だと言っています。だから死なないって』って伝えると『そうだな皆家に帰さないと』と返す。優しい眼差し・・・

最後の決戦を前に『ケベクは皆に命じる』『死ぬな』『生き延びろ』『今日だけは両親や妻 子供や─兄弟がいる故郷に帰るために生き残れ』『それには戦って勝つしかない』と兵達に伝える。

これもケベクには待ってる人は故郷にはいない・・・

だけども兵達には『待っている人たちの元へ戻るために生き残れ』と伝えるんだなぁ・・・

ちょっと、矛盾してるみたいだけれども、ケベクにとっても大切だった家族の存在を捨ててでも

兵達に伝えたい思いがあったんだろうな・・・

 

ケベクの最期

ユシンとかではなく、一介の兵に刺されたことが原因。

ボロボロになって、それでもユシンの前まで進み、でも力尽きて仰向けに横たわっての最期・・・

物凄く苦しそうだったのにチョヨンが迎えに来てくれて笑顔を見せてチョヨンに伸ばした手、それがバッタリ落ちた瞬間で最後でした。

この笑顔がなかったら、救いがなかった・・・

 

参戦していたお爺ちゃんにケベクが話しかけ、古い刀では復讐できないと言って新しい刀を渡したけど、結局そのお爺ちゃんがケベクが生け捕りにしようとしてた敵を斬っちゃったんだけど、これって何か意味があったのかしら?ちょっと読めなかった。

何だか、この爺ちゃんの動きから形勢が悪くなったような気がするんだけど・・・

この敵は新羅の高官か王族の息子で人質にして形勢を有利にしようとしたのかなぁ?

う~ん。謎・・・

 

苦手な戦闘シーンがかなり多く、史実を(ケベク軍、新羅の敗北)知ってるから辛いけど、最後まで目をそむけずに見ました。

ケベクの作戦がうまくいきそうな感じがして、もしかしたら勝てるのではと思うぐらい(多分兵隊たちもそう思ったでしょう)ケベクのカリスマ的なリーダーシップが光ってましたね。

ウンゴとウィジャの最後がメインキャストにしては、少し寂しかったような気がするけれど、立場からいうとフェードアウトに近い扱いかしらね?

繰り返すけど、ラストシーンが良かったです。