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刹那-the Everyday Messiah-

紡がれた言葉が、刹那でも皆様の心に残れば……

はるか遠い向こう 知らない世界がある

窓越しに一人で 眺めてる気がして

 

君の優しさに傷ついて 部屋の隅で丸くなってた

思い出の写真取り出して 抱きしめる

 

祈って願ってみても時間は過ぎていく

大丈夫 歩ける 大きく前へ笑って さぁ

 

揺れる水面のよう 不安定なこの心

それでも聞こえる 私を呼ぶ声が

 

君の優しさに本当はいつも支えられてたんだ

優しい風がそっと吹いて頬を撫でる

 

終わらないで 幸せな時 速く感じるけど

悲しい別れも胸にしまい込もう 忘れないように そっと

 

もう少しだけ強くなりたい

背中を押せるように……

 

祈って願ってみても時間は過ぎていく

大丈夫 歩ける 君の隣まで 大きく前へ笑って さぁ

 

 

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚

 

 

なんのかんのと、お久し振りです

銀城蘇芳です

 

今回はみんとすさんの作品「暗黒と少年」のヒロイン・ウィンちゃんをテーマに詞を書きました

 

幼馴染である主人公二人が世界のために戦ってるのに、自分は何もできない

頑張って隣に立とうとするけれど、間に合わなくて絶望と別れを経験して……

それでも、残ったもう一人の幼馴染と一緒に、今度こそ隣に立てるように…………

 

ウィンちゃんの持つ独特の優しい雰囲気を壊さないよう、言葉もかなり意識しました。

 

 

小説家になろうで連載して、無事に完結した「暗黒と少年」ですが、10/28より番外編<インタールート>が開始します。

本編とは違う雰囲気らしいので、この機会に読んでみて下さい

 

 

それでは、また次回まで

 

 

 

 

暗黒と少年>作品ページ

http://ncode.syosetu.com/n3411di/

 

手にした答えが 正しいとは限らない

私はこんなに心が痛んでるの

 

突き刺さる別れの風景

忘れることができたらいいのに

 

散らばるパズルの欠片を集め

その度記憶が甦る

貴方と見た海辺がモノクロに塗り替えられ

時間が過ぎていく 私を置いたまま……

 

朱く染まってく 穏やかな夏の海

貴方と二人で黙って眺めたよね

 

そんなことを思い出す度

泣きたくなるの 戻りたくなるの

 

揺らめく迷いは涙を寄せて

「後悔」って言葉を教えるの

もう一度やり直せたらいいのに

けど私は繰り返すのでしょう 夕陽を背にして

 

守りたかったものは私? それとも貴方?

そっと問いかけても 答えてはくれないの

せめて前を向けたなら 立ち上がることができたら

もっと強くなれたなら……

 

夕陽が沈めば時間が動き出す

私の涙も連れてって

貴方がいた隣に手を伸ばす

何もないけど 感じるよ

二人が歩いた足跡は嘘じゃない……

 

 

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚

 

 

ずっと不安だったんだ 君が傷つくようなことが

かけがえのない笑顔を見せてくれた君を

 

守りたいと強く願った

重なった手 握りしめ

 

温かかった掌に 励まされたんだ

 

あの日あの時知った 本当の生きてる意味

それでも変わらないよ 強く願った想い

 

きっと誰よりも僕が寂しかったのかもしれない

君の笑顔を見て安心してる気がしてた

 

光が僕らを包む 花に降る日射しのよう

 

穏やかに薫る日々を続けられるように

 

寄り添う花のような君を守りたいから

抗い戦うんだ 二度と離れないように

 

もし避けられないのなら 僕はきっと

ためらうことはないんだろうなぁ……

 

あの日あの時誓う 僕の本当の遺志

繋げる明日に向けて 君が笑ってる未来に

 

黒く歪んでた空が今咲き誇る

誰よりも大好きな君だから伝える……「ありがとう」

 

 

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大変お久し振りです、銀城ですドーモ

 

今回も詞の投稿です

ずっと仲良くさせて頂いてる作家仲間のみんとすさんの「暗黒と少年」より、ラオガ=ビスを書きました

 

実はラオガ君を書くのは3回目(勿論、一番多いです)なんですが、今までは幼馴染であるザイやウィンと出会って、一旦屋敷に引き取られて離れてる間……つまり物語のプロローグ部分を書くことが多かったのですが

今回は「暗黒と少年」が終盤に差し掛かって完結間近で、ザイやラオガの本当の生きている意味、暗黒者<デッド>が二つに分かれた理由が明らかになる中で、それでも自分の意志を貫こうとする彼の想いのようなものを描きたいと思いました。

 

詞を書くにあたって、何回も本編を読み直したんですが、ラオガ君は本当にぶれることなくザイやウィンへの想いで溢れてて

ならばと、それに応えるようにラオガ君の「感謝」と「大好き」という感情をテーマに書きました

 

なお、作中の「君」はザイとウィン両方のことです

君達や他の表現でもと思いましたが、作品のテンポが悪くなるので……汗

 

今まで書いたラオガ君の詞の中で、一番力強く、彼の想いが詰まってるんじゃないかと思ってます

 

長く続いた「暗黒と少年」ももうすぐ完結しますが(本当にお疲れさまでした)、せめて彼らは笑顔でエンドロールを迎えてほしいなって一読者の本音を書きつつ

 

みんとす。さん、ありがとうございました

暗黒と少年 作品ページ

http://ncode.syosetu.com/n3411di/

 

 

 

招かれたのは暗すぎる光 希望抱いて眠ってる

脈打つ胎動 怯えながらも夢の最中頷いた

 

立ち込める霞の向こう目指して

 

立ち上がって守りたいと震えを静める

解き放ってその想いを 己に宿っている「暗黒」を

 

精神の奥に打たれた楔 時間と共に錆びていく

暗闇で探る存在理由 迷いながらも手を伸ばす

 

限りない絆を胸に刻む

 

透き通った意志の形 黒ずむ前に

ただ受け入れた己の性 断ち切れ愛する「世界」を

 

優しい風に揺られ 灰に燻る火に包まれ

 

人の温もりが世界を照らす光

 

混ざり合った 何があろうと退かない誓いと

かけがえのない番(ツガイ)の手を握って

 

今目が醒める

 

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お久しぶりです

銀城蘇芳ですドーモ

 

 

今回はみんとすさん(もう4年近くの付き合いになる方)の作品「暗黒と少年」をテーマに詞を書かせていただきました!

 

暗黒と少年は、キャラクターをテーマに書くことは今までにも多々あったのですが、作品そのものをテーマに書いたことは無かったので、今回は挑戦してみました

やはり、主人公のザイヴ君寄りになったのは否めませんが汗

 

暗黒と少年を語るうえで絶対外せない要素「キャラクター達の絆

大事な屋敷の人達、仲間である怪異達、そして自分たちの住む世界と暗黒……

それらを守るために戦うザイ君達を詞だけで表せないかと、銀城なりに思いを込めました

 

気分はDBのOPを作ってる気分でしたね(前にも似たようなこと言った)

 

 

みんとすさん自身も絵を描かれる方だし、作品やキャラに対する愛情がとても深くて、尊敬できる点が沢山ある創作仲間です

 

今回の詞(DB本編に比べると稚拙ですが)を読んで、少しでも「暗黒と少年」に興味を持っていただけると嬉しいです

 

 

では、銀城蘇芳でしたっ

 

 

みんとすさんAmebaページ

http://ameblo.jp/allenmasaki/

 

暗黒と少年(小説家になろう)

http://ncode.syosetu.com/n3411di/

 

昔々、都の近くに大きな桜の木がありました。

その桜は見る者を魅了し、満開の夜桜見物には帝も足を運んだと言います。

 

ある年、皇太子が皇居に桜の木が欲しいというので、帝は大きな桜の木を都に移すよう男たちに命じました。

男たちはどうにか桜を移すことに成功しましたが、どういうわけか次の日には桜の木は最初にあった場所に、何事もなかったかのように生えてありました。

 

帝は、男たちを処分しました。

 

それから何人もの男手を使い、何回も桜の木の移植を試みましたが、たとえ幹を切り倒しても翌日にはまた元にあった場所に生えているのです。

 

帝は、桜が元に戻るたびに男たちを処分しました。

 

やがて、桜の木の異常さに気づいた帝は桜の木を燃やすことを決め、皇太子が自ら名乗り出ました。

結果として桜の木は跡形もなく燃えてしまいましたが、その最中皇太子は甲高い悲鳴のようなものを確かに耳にしました。

 

その翌春、皇太子は気が触れたように嗤いだし、死んでしまったということです。

 

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─

 

「……これが、私の気になってる『深紅桜の怪談』です」

「はぁ…………」

 

 

どう評価したものか、俺――舛見 蓮也(マスミ レンヤ)は頭を抱えた。

 

 

目の前に立つ彼女はまだ若い。

教師になりたての卵、そういった具合だ。

 

 

教師になって早々、先輩教師に自分が興味ある事柄を否定されたら……気力は削られるだろう。

それは自分としても望むところではなかった。

とりあえずは賛同しておいてやろう。

 

 

「えっと……木島 桃香(キジマ モモカ)先生」

「はい」

 

 

再び言葉に詰まる。

まだ22歳とは思えないほどの落ちついた清楚な雰囲気

腰まで届く豊かな黒髪にしなやかな肢体。

 

思わずドキッとするほど美しい

 

 

「舛見先生?」

「ああ、すみません」

 

 

つい一瞬見とれてしまっていた。

先輩である自分がこれではどうするんだと、首を振って気持ちを切り替える。

 

 

「えーと、木島先生は怪談に興味が?」

「はい。怪談というか、昔話が好きで。まぁ文学的ではなく文化的としてですけど」

「だから社会科の先生になられたんですよね。昔話を読むのが好きなだけなら教師になるとしても国語科の教師になりますよね」

「古典も英語も嫌いではないんですけどね。歴史って知れば知るほど奥が深い気がして。それが魅力に思えて」

「分かります。まぁ僕は世界史派ですが。日本史専攻だったんですよね」

「はい。特に平安時代が。この深紅桜の怪談もその頃と言われているんです」

 

 

会話を続ける木島先生は、大きく表に出ていないものの、とても楽しそうだ。

俺ははっきり言って怪談や怖い話の類を一切信じていないので興味もなかったが、彼女にとっては興味が尽きないのだろう。

 

人間十人十色だなと、ぼんやり思った。

 

 

━─━─━─━─━─

「――――それでこの平安京のモデルは、当時の中国である唐の都である長安城と言われております。遷都の理由としては主に…………」

 

 

ほぅ、と俺は思わずつぶやいた。

 

偶然授業が空いたため、木島先生の授業を覗きに来たのだが、なかなか上手いものだった。

主に教科書に沿った授業をしていながらも、(おそらく彼女が個人的に調べたのだろうが)当時の暮らしや政策に対するうんちくを適所に挟んで飽きさせないようにしている。

 

彼女の持つ空気もあるのだろうが、普段は授業中もうるさい生徒たちも真面目に板書をノートに写している。

 

教師歴の長い俺でも手放しで称賛できるレベルだ。

 

 

「…………」

 

 

しかし、と俺はチラリと彼女の横顔を見て不思議な違和感に襲われた。

 

何故だか、彼女の眼や顔をずっと見続けていたいという、感じたことのない欲求が頭をもたげる。

 

 

キーンコーンカーンコーン……

 

 

終業のチャイムが鳴る。

 

同時に俺は水面から顔を上げたような解放感を感じた。

 

終業の挨拶を済ませて、木島先生が教室から出てくる。

 

 

「あれ、舛見先生。見ていたんですか?」

 

覗きなんていい趣味じゃありませんよ、と呆れたような目をされる。

慌てて弁明する。

 

「いやぁ、丁度授業も空いてたしどんな授業をされるのかと思いまして」

「なんだ、別に教室に入ってきても良かったんですよ?」

 

いいんですかっ?

 

言葉が勝手にこぼれるよりも先に無理矢理口を動かした。

 

「急に入ってきたら生徒も集中が切れるでしょう。木島先生に変に気を使わせるのも申し訳ないので」

「大丈夫ですよ。そんな簡単に私は揺らいだりしませんから」

 

ふふっと微笑みながら答える先生。

 

どうしてだろうか、彼女から目が離せない。

むしろ、その眼の中に引き込まれていきそうだ。

 

あまりに俺が黙っているからだろうか、先生は目の前で手をヒラヒラと振った。

それが魔法の解除かのように俺はようやく視線を外すことができた。

 

 

「す、すみませんっ!はしたない真似を……」

「いえ、それは構いませんが、舛見先生はお疲れではないですか?さっきからボーっとしておられますが」

「し、心配には及びません。僕は全然元気ですっ」

 

自分でも分かるくらい過度に明るく笑ってみせる。

それに気づいたのか、木島先生は俺の隣でクスクス笑った。

 

 

━─━─━─━─━─

「ごめんなさい。終電逃してしまって…………」

「いえ、別に構いません」

 

 

困った

実に困った

 

 

ここは、木島先生の自宅だ。

飲み会が長引いて電車を逃してしまい、思わず甘えてしまった。

 

 

「…………」

 

……ヤバい

全然落ち着かない。

清楚な木島先生のイメージ通りな、しっかり整頓されたワンルーム。

そして、アロマでもたいているかのような、不思議な匂いが充満している。

 

「これがうわさの…………」

「どうかしましたか?」

 

台所から木島先生がお茶を持ってきてくれた。

なんでもないよと言いつつ、お茶を受け取り、口に運ぶ。

 

「……うん、独特の苦みがあるね」

「京都から取り寄せた、古くからあるお茶なんです。お口に合えばいいんですけど」

「京都ってお茶有名だもんね。古いってことは、深紅桜の怪談の時代にもあったりして?」

 

酔いがよく回ってる頭だ。

普段あまり興味のない事柄にも反応してしまう。

 

「舛見先生も深紅桜に興味を持たれたのですか?」

「ん? いやぁ、ちょっとね」

「そして、正解です。当時の皇太子様がよく飲んでいたみたいです。つまり、平安時代からあったってことですね」

「平安時代からってことは、1500年以上は前ってことですよね。現代まで生きてるってすごいなぁ」

「ええ。そうやって歴史の変遷をたどってみるのも醍醐味のひとつですね」

 

 

楽しい。

酒が入っているので、普段は後輩・女性として距離を推し量っていた先生ともスラスラ会話ができる。

 

それに、この部屋には俺一人だ。

木島先生の眼には、俺しか映っていない。

 

この黒髪も

この瞳も

この笑顔も

 

すべて俺のものだ――――

 

 

 

 

 

そこで、俺は気を失った。

 

 

━─━─━─━─━─

 

「…………ん?」

 

酔いが居残る頭を働かせる。

 

俺は眠る前まで木島先生の部屋にいたはずだ。

酔い覚ましにもらったお茶を飲みながら楽しく喋っていたはずだ。

 

 

なのに、これはどういうことだ。

 

 

俺は裸で木の幹にもたれかかっていた。

空は真っ暗で周りは何も見えない。

風も吹かなければ、音すらしない。

 

それに、直に触れている木の幹が、人肌のように熱を持っている。

 

ごつごつした感触と生ぬるい温度が気持ち悪い。

 

何故、俺はここにいるんだ?

木島先生はどこだ?

 

首を回してみても、何も見えない。

目も、いつまで経っても暗闇に慣れてくれない。

 

お待たせしました、先生

 

すっと、蝋燭を持った木島先生が現れた。

鮮やかで重そうな、平安時代の貴族のような十二単を纏っており、普段よりも艶やかに見える。

 

だが、俺の体は危険を知らせるように全身の毛が逆立った。

 

何かがおかしい…………

目の前にいる人は、何かがおかしい…………っ!

 

 

喜んでください舛見先生、今あなたがもたれかかっている木が深紅桜ですよ

「……・深紅桜はおとぎ話ではなかったか?」

舛見先生、私は怪談とは言いましたが、フィクションとは一言も言っていませんよ?」

 

 

トクン

 

その時、弱々しいが明らかに鼓動と思える音が聞こえた。

他でもない、その「深紅桜」からだ。

 

ひっと怯える俺を、木島先生は優しく見つめる。

 

先生は覚えてますか? 深紅桜の移動に『失敗』した男たちはみんな処分されたことを

「あ……ああ。君が確かにそう言っていたが」

その処分の方法知ってますか? 帝は自分の思い通りにならないものを非常に嫌いました。逃げようとする男たちを弓で殺した後で体を細かく斬り刻み、当てつけのように桜の周囲に撒いたんです。おかげで桜の周囲からは終日腐臭が立ち込め、花見にくる者は誰もいなくなったんです

 

でも、不思議ですよね。桜は腐るどころか一層鮮やかな花を咲かせたんです。そして、年を追うごとに花弁が紅くなっていった

 

 

話だけでも身の毛のよだつ話だ。

震える俺を見ずに、先生は桜を愛おしそうに撫でる。

 

桜の移設は計5回行われ、『処分』された男は100人に上ると言われています。それだけの人の血肉を吸い続けたら、桜の花弁はどこまで染まるでしょうね?

 

深紅

 

とっさにその言葉が浮かんだ。

深紅桜の意味を悟って胃の中の食べ物が逆流しようとする。

 

必至に抑えながら俺は言った。

 

 

「だが、桜は燃やされたはずでは………?」

本当に愚かで傲慢ですよね。あれだけの人を殺して撒いておいて、最期は火葬よろしく灰に帰そうとしたんです。そんな程度で身勝手な理由で殺された男たちの未練は晴れません

 

因果応報という言葉を、彼らは知らなかったんです。

 

 

そこで、先生はゆっくりと俺の方を向いた。

蝋燭を足元に置き、袖から長い何かを取り出す。

 

「先生……何を?」

ここまで聞けば、ある程度察せますよね先生?

 

その通りだ。

何となくは理解できている。

 

しかし、それを理解することを体が全力で拒絶している。

 

先生が握っていたのは、太くて異様に長いだった。

俺の体をしっかりと幹に押し付けると、俺の肩に針を思い切り突き立てた。

 

幹ごと貫通し、肩からあふれる血が針を通して木に染みていく。

 

 

ああああああああぁぁぁぁあああああぁああっっ!!!!」

まだ死なないでくださいね舛見先生。あまり早く亡くなられると、血が濁ってしまいますから

 

 

俺の血が………桜に吸われてる…………っ!!

 

桜は燃やされた。けど、根っこまでは燃えなかった。人々の憎悪を吸い続けた桜は形を変え、再び甦るために血を求め始めた。また美しい花を咲かせるために

 

木島先生は肩から針を抜く。

それをそのまま、俺の左胸に突き刺す。

 

あああああぁぁぁぁ・・・・・・ぁぁぁあああああああああああ!!!!

 

痛いですか? それが桜が、彼らが受けてきた痛みです。いっぱい味わってください。あなたの痛みや憎悪も私達が吸ってあげます

 

もはや感覚が吹き飛ぶ中で、幹が大きく鼓動を轟かせる。

空腹のときに餌をもらったような、狂気じみた喜びを感じる。

 

 

 

痛みの中で、消えていく意識の中で

俺は確かに見た。

 

 

真っ暗な空の中に、血の雫を垂らしたような鮮やかな紅が

 

花弁が咲き始めている。

 

ああ、どうしてだろう

何故花弁と先生が重なるのだろう――――

 

自分の血を吸って咲いた深紅色の桜は、どこまでも綺麗だった。

 

そう、いつまでも見ていたいと思えるほどに…………

 

━─━─━─━─━─

 

桜の木の前で泣き崩れる女がいました。

彼女には夫がいましたが、帝の命令により、処分されてしまいました。

 

女は泣きました。

何日も、何ヶ月も泣きました。

 

そのうちに彼女は、桜の木に夫の面影を重ね始めました。

 

皇太子が桜を燃やす直前、女がひとり、宮中に侵入し、皇太子を殺そうとしました。

大きな針で皇太子を殺そうとしたそうです。

 

怒った帝は桜ごと少女を燃やすように指示しました。

 

桜に縛られて燃やされた時、彼女は泣くのではなく嗤いました。

その声は、幾重にも重なって悲鳴のように聞こえたそうです。

 

皇太子が発狂して死んだとき、傍らにいるはずのない女の影が見えたということです

 

☆.。.†:*・゜☆.。†.:*・゜☆.。.†:*・゜☆.。†.:*・゜

 

お久しぶりです、銀城ですドーモ

 

今回も尊敬する作家仲間の一人・藍雨さんとの合作で「深紅の桜」をテーマに書かせていただきました。

 

 

読んでもらえると分かると思いますが、和風ホラーをイメージにしています

 

ええ、人生初ホラーです

夜中に書きながら「呪われないかな……」とブルブルしながら書いてました

 

読了感を意識して書いたので、何とも言えない感じ(表現できない)を抱いて頂ければ嬉しいですね

 

 

第二弾となった藍雨さんとの合作ですが、次はどんな作品が出来上がるのか今から楽しみです!

 

それでは、銀城蘇芳でした( ゚д゚)ノシ 

 

 

藍雨さん作品ページ↓

http://ameblo.jp/syosetsu-unknown/

 

 

 

 

 

 

お久しぶりです

普通のブログは本当に久しぶりですね

 

銀城蘇芳ですドーモ

 

最近Amebaの投稿が詞か合作のみで何してるの?みたいな感じになってると思います

 

 

現在は、STORIE(ストリエ)というサイトにて、小説を懲りずに書いております

こちら、URL↓

https://storie.jp/creator/16325

 

イラストレーターが書いて投稿していただいたアイコン・背景・挿絵を使ってLINE風の読み物が書けるという、新スタイルの投稿サイトになります(絵・小説の投稿はPCからのみ)

 

地味にそちらで1年以上書いてたり、昔こちらで連載してた「夏の浜辺」をリメイクしてたりしてるので、覗いてみてください(宣伝)

 

 

 

 

 

人魚に惹かれた青年がいました

人間を想った人魚がいました――――

 

 

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─

 

 

「…………」

「…………」

 

視線がぶつかる。

空気が固まる。

 

あと数日で満ちるだろう月の光が目の前の湖を照らす。

そおかげで、より鮮明に俺の目に映ってしまった。

 

 

湖面に顔を出して風を愛でていた、一人の女性の姿が。

 

 

いや、冷静になろう

ここは村の近くの林の奥地だ。

村の誰かが湖があるのを知っていて、夜な夜な泳ぎに来ているのかもしれない。

もうすぐ暑い季節が来る頃だ、気持ちは理解できる。

 

だが、と再び考える。

月光に照らされた湖の水はとても綺麗に透き通っている。

 

彼女の下半身は、どう見ても魚のそれに酷似している。

 

まさか、彼女が伝説の…………

 

 

人魚…………?」

 

 

その言葉がきっかけだった。

二人を縛っていた緊張が一気に解け、フクロウの声や木々の揺れる音が耳に入ってくる。

 

それでもどうしてだろうか、俺と人魚の視線は外れない。

 

「…………あの」

「えっ?」

 

人魚の戸惑った声に我に返る。

ソプラノの心地よい声だった。

 

「手……」

「手?」

「その手に持ってるもの……なに?」

 

言われてようやく視線を人魚から外すことができた。

じーっと自分の握っているものを確認する。

 

「…………」

 

猟銃だった。

 

「あああ、あのっこれはっ」

 

とっさに銃を後ろに隠すが、どう考えても手遅れだった。

訳が分からず顔が紅くなってしまう。

 

その時、俺は耳を疑った。

人魚が確かに笑ったのだ。

 

「……面白い方ね。ねぇ、名前はなんというの?」

「え?えっと……」

 

口ごもってしまう。

なんせ、俺にはちゃんとした名前が、ひいては記憶がない。

だから答えられない。

 

なのに、俺はそれとは少し違うことを口にしてしまった。

 

「今度、教えるよ」

 

人魚が目を丸くするのが分かる。

 

「今度っていつ?」

「次に会う時」

「それは分かってる。そうじゃなくて」

「また会いたいってことなんだけど……」

「……私達が何故ここにいるか、知らないの?」

 

知らない。

村で何か噂があった気がするけど、そういうのにあまり興味がなかったから気にも留めてなかった。

 

人魚がため息をつく。

 

「……分かったわ。また、月が欠ける前にここに来て。その物騒なものも置いて、もちろん一人で。そうしたらまた顔を出してもいいわ」

「本当か!?」

「その代わり、私の……私達のことは誰にも言わないで。……分かるからね」

 

彼女の眼がキッと細くなる。

人間でも出せないような威圧感に、頷くしかなかった。

 

 

━─━─━─━─━─

「人魚の噂だぁ?」

 

帰ってすぐ、村の人にそれとなく聞いてみた。

何言ってんだとばかりにこちらを睨んでくるが、元々記憶のないよそ者同然の扱いだ、気にも留めない。

 

「決まってんだろ。人魚ってのは林の奥に住んでいるとんでもねえ美人の顔をした下半身魚の化け物だ。ある時から全く姿を見せなくなっちまったがな」

「どうしてですか?」

「どうしてってお前、人間様が怖くなったんだろうよ」

 

村人はさも当然のように言う。

狩用の罠の準備をして、こちらを見ないように。

 

「お前、この前も林で狩りしたんだろ?」

「え、えぇ」

「この世界は弱肉強食だ。弱いもんは上から食われちまう。食われないようにするには狩った戦利品で力をつけることなんだよ」

「…………?」

「窮鼠は猫どころか熊にすら噛みつくんだってことさ」

 

村人は完成した罠を持って行ってしまった。

結局、人魚が人前から消えてしまったのかは謎のままだった。

 

━─━─━─━─━─

猟銃は木の陰に置いてきた。

周りには誰もいない。

なるべく音を立てずに、再び湖にやってきた。

 

そこには、示し合わせたかのように「彼女」が湖面から顔を覗かせていた。

 

「やあ」

 

声をかけると、ゆっくりとこちらを向いた。

愁いを帯びた顔がとても綺麗だ。

 

「本当に来たの」

「君こそ、また湖から顔を出していたの」

「足音がしたから」

「普段は逃げるんじゃないのかい?」

「純朴すぎる足音がしたから」

 

どんな音なのだろうか。

ともあれ、こうやって会話できているのが、人魚に気に入られた証拠なのだろうか。

 

「君の噂を村の人に聞いたよ。規約違反だったかな?」

「どうせ私を見たって言ってはいないんでしょ? なら大丈夫よ」

「君たちは、どうして人前から消えたんだい?」

「それを知ったら、あなたは変わってしまうんでしょ? だから教えない」

「ひどいな」

「どっちがよ」

 

答えない方がいいと思った。

人魚の眼が細くなったから。

 

「また、君に会いに来てもいいかな?」

「あなた達の中では私は伝説なんでしょ? そんな存在と何回も会おうなんて虫が良すぎない? それに私、人間は――――」

「君と友達になりたいから、じゃダメかな?」

「…………知らない」

 

ばしゃん

会話は、水しぶきと共に終わった。

 

━─━─━─━─━─

彼女との会話は楽しかった。

思想も価値観も違う、そもそも種族が違う者同士、何か互いの琴線に触れたのだろうか。

彼女も、人間が嫌いと言いながら俺が湖面に向かうと必ず顔を出した。

毎日ではないが、割と頻繁に会っていた気がする。

 

彼女との会話が楽しかった。

記憶をなくし、村からも腫れ物に近い扱いを受けていた俺に対し、とても優しかった。

彼女はどう感じていたのだろうか。少なくとも、初めて会った時に比べると笑ってくれる数が明らかに増えた気がする。

それだけで、なぜか嬉しくなってしまう。

 

けど、やはり終わりはやってくる。

それも、最悪の形で――――

 

━─━─━─━─━─

「…………ん?」

 

湖から帰る途中、光が見えた。

明らかに見慣れた、松明の光だ。

 

「松明が10本も……夜狩でもするつもりか?」

 

松明が照らしたのは、10人は下らない屈強な村の狩人たち。

銃や槍に加え、魚を捕る用の網を提げている者までいる。

なにより、彼らが曲がった道の先には湖がある。

あそこには人魚もいるし、この付近で網を用いた狩りをする場所なんて他にはない。

 

なにか、とても嫌な予感がする…………!

 

「あのっ」

 

獣道をむりやり横切って一行の前に立ちふさがった。

手には猟銃も握っている。何かあればすぐ動けるように。

 

「! お前どこからでてきた!」

「それより、そんな重装備でどこに行くんですか? 新しい狩場探しとか……ですか?」

「湖に決まってるんだろーが」

 

グラリと

目の前が不自然に揺れた気がした。

 

「な……んで……湖に…………?」

「んなもん人魚を捕まえるために決まってんだろ」

 

目の前が真っ暗になった。

猟銃を握る手に力がこもる。

 

「知ってるんだぜ、お前がこっそり人魚とこっそり会ってること」

「しかも一度や二度じゃねえ」

「お前なんで人魚が俺達を避けるのか知らねえの?」

金になるからだろ。他に何がある」

「特にあの鱗は1枚で金貨500枚はくだらねえんだ」

「10年は遊んで暮らせるんだよ」

「そんなだから人魚は人を避けるようになったのさ。出会ったら殺されて身ぐるみはがされるからな」

「知るか人魚の事情なんざ。こちとら兎や狼の薄い肉で食いつなぐのは我慢の限界なんだよ」

「お前も一緒に来い。お前が来れば人魚は油断して顔を出すかもしれんからな」

 

 

こいつらは……何を言っているんだ…………?

 

冷や汗が頬を流れ、口の中が一気に乾燥する。

ここまで私欲しか抱いていないとは思わなかった。

村が貧しいのは知っていたけど、こんなの、普通じゃない……!

 

「おいどうした、行くぞ」

「…………嫌だ」

 

初めてではないだろうか

俺が村の人の意見に、真っ向から反発したのは。

 

俺はどうなったって構わない。

けど、彼女だけは――――

 

「湖には行かせない」

「っ……お前村への恩を忘れたか!」

「銃を向けるなバカ! そいつは人魚を釣るための餌だ。殺したら人魚は出て来ねえ」

「めんどくせえ……殴って黙らせるのはセーフだろ?」

 

そう言って銃を振り上げる。

横面を殴られ、痛みが走っても、なんとか踏ん張れた。

 

「こいつ…………」

「なぁ、半分生きてたら問題なくね? 人魚って鼻は犬並とか?」

「あぁ、そりゃいいや。俺ぁこいつが大嫌いなんだ。記憶がねぇとか嘘くせぇ」

「お前ら、あまり餌に傷を………」

「人魚ついでにてめぇも退治してやるよぉ!!」

 

 

次々と飛んでくる拳、蹴り、罵声

俺はそれでも、猟銃を強く握ったままだった。

 

━─━─━─━─━─

湖にたどり着いた。

しかし、湖面に彼女の顔はない。

やはり、散々騒がしくしたから怒ってしまったのか。

 

無理もない、否、丁度いい。

今の不細工な顔は、とても他人に見せられたものではない。

 

ゆっくり、いつも以上にゆっくり、ぬれた足をひきずって進む。

湖の水はとても綺麗なのに、今日は何故だかぼやけて見える。

頭もボーっとして、うまく働かない。

 

普段俺が彼女と話すために湖に近づく位置、そこまで来た時には肉体は限界を迎えていた。

前のめりにゆっくりと、体が傾いていく。

湖面に反射した自分の顔を見て、あぁ、こりゃ不細工だ、と笑う余裕は、もはやどこにもなかった。

 

━─━─━─━─━─

紅い

 

紅い

 

湖が、私の体が紅く染まっていく。

胸に、もう息をしない亡骸を抱いて。

 

骸の顔は、何かを成し遂げた後のように穏やかだ。

賢い人魚は、それだけですべてを理解した。

「青年」だった骸を強く抱きしめる。

 

「ありがとう…………」

 

初めてだった。

私達を捕まえようとしない人間は。

私に話しかけてくれた人間は。

 

「ありがとう……」

 

猟銃からは、仄かに煙がたっている。

彼自身も、同族を撃ったのだろう。

人間でもない、私のために。

 

湖面に顔を出す二つの顔。

二人の周りは、真っ赤な血が染みわたっている。

その光景はとても美しく、とても幻想的だった。

 

「…………」

 

言葉もなく泣いた人魚は、やがて身を翻す。

愛した人間の亡骸を抱いたまま、静かに湖の底に消えた。

 

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─

 

人魚に惹かれた青年がいました

人間を想った人魚がいました

 

 

骸を抱いた人魚がいました

抱いたまま眠る人魚がいました

 

 

そして、二人は――――

 

 

 

☆.。.†:*・゜☆.。†.:*・゜☆.。.†:*・゜☆.。†.:*・゜

 

 

こんばんは、銀城蘇芳です

明けましておめでとうございます(だいぶ遅いな)

 

いつも仲良くしてもらっている藍雨さんからのお誘いで、合作というものをやってみました。

まったく同じ設定でそれぞれ小説を書くというものなのですが、とても楽しかったです♪

 

林の奥に住む人魚と記憶を亡くした青年猟師

普段人外を書かない銀城ですが(信号機は人外にはいりますか)、書いてみると思った以上に動かしやすくて。

今回は読切なので、どうやってなるべくコンパクトにまとめるか、ということに重視しました。

 

またこういう合作が続くかどうかはまだ未定ですが、藍雨さんは独自の世界観や素晴らしい読了感を与えてくれる作家さんなので、機会があればもっとやってみたいです!

 

それでは、また近いうちに会えることを祈って……

銀城蘇芳でした( ゚д゚)ノシ 

 

藍雨さんの作品ページはこちらから↓

http://ameblo.jp/syosetsu-unknown/

 

起き上がることさえも億劫な朝です

空はあいにく曇ってる 僕の心予報

 

目を逸らし続けた時間

空白が重く感じて

 

どこまでも続くこの空の下で

君と過ごした時間を胸に

真っ暗な空に陽が射したみたいに

下を向いてばかりじゃいられない

晴れ間に手を伸ばして 顔を上げて

 

君が近くにいない 現実が夢みたい

言い訳ばかりの僕を叱ってほしくなって

 

「駄目だなぁ」って口癖が

雲の上に霧をかける

 

これからも続く僕の人生の

道が一人分太くなってる

忘れられやしない 君との思い出

だって確かに楽しかったから

いつまでも胸に抱いていたい

 

どこまでも続くこの空の下で

君と過ごした時間を胸に

忘れられやしない 君との思い出

だって確かに楽しかったから

晴れ間に手を伸ばして 顔を上げて

 

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚

 

何日かぶりです、お久しぶりです

銀城蘇芳ですドーモ

 

今回は、藍雨さんの読切「晴れ間」をテーマに書きました!

作品ページ↓

http://ameblo.jp/syosetsu-unknown/entry-12136200340.html

 

ずっと藍雨さんの作品を読ませて頂いてますが、情景がとても鮮明に浮かんだので詞に起こしてみました

作品の持つ影と光を感じていただけたら嬉しいです

 

では、きっと近いうちにお会いすると思いますのでその時まで

 

銀城蘇芳でした

もう会えないのかな?

悲しいけど 寂しいけど 前向かなきゃ

穏やかな空 震える肩 夕陽が手を振る 「バイバイ」

あぁ一人きりの夜はいつも空を眺めて星を探す

色とりどり 彩る光 視線が自然と上を向く

 

暗闇の中に光る星が君と重なる

笑える

繋がっているって信じられたよ

 

優しい風が顔を撫でる

みんなと笑いあえる時間

何より大切だからさ

星に願い事をしよう

届いたかな?

「エンドロールも三人で……」

 

ねぇ 四六時中考えてたよ 昼の間の星空のこと

見えていなくても輝いている まるで僕たちのようだね

 

水溜まりに映る思い出

空を見上げるように目を逸らす

 

まだ過去の傷癒えてないけど たまに痛むけど

駆け寄ってくれた君たちのこと考えるだけで

僕は笑顔になれる

 

優しい風が顔を撫でる

みんなと笑いあえる時間

何より大切だからさ

全てをかけて戦うんだ

夜空に広がる星々

手を伸ばし抱きしめられたら

痛みも気にならない気がする

隣に君たちがいてくれる

「笑いあえるエンドロールを三人で……」

 

☆.。.†:*・゜☆.。†.:*・゜☆.。.†:*・゜☆.。†.:*・゜

 

 

大変お久しぶりでございます

しぶとく生きております銀城ですドーモ

 

さて、毎年行っている僕の大好きな作家さん・みんとすさんの誕生日企画

今回は主人公の一人・ラオガ君の詞を書かせて頂きました!!

 

以前書いた詞が星を副題に書いたのもあって、どうしてもラオ君の詞となると「星が出てきます

今回も多分に星やら空やら詰め込ませました(できれば星座とかも使いたかった)

 

 

ラオ君の強い信念のひとつである「親友」、つまりザイ君やウィンちゃんといった存在

彼らのためになら命もかけられる……そんな想いを可能な限り込めました

少しでもそれが伝わればと思います

 

 

こちらが、みんとすさんの連載している「暗黒と少年」になります

詞と合わせてごらんになって下さい(^∇^)↓

 

http://ncode.syosetu.com/n3411di/

 

では、改めてみんとすさん 誕生日おめでとうございます!

少しでも良い一年になりますように☆彡

 

 

 

もはや手遅れでしょう 平和すぎて

僕がいてもいなくても関係ないくらい


「いつか世界は変わる」嘘ばっかり

変わらなかった日常睨んで 唾吐き出すんだ


「もしもし……僕は元気です」

声さえ届かないくらいなら 飛び降りようか?


壊れた世界の中で狂ったように生きてみれば

誰かが僕を見つけてくれるかな?

あの大スターのように輝けるのなら

二度と光消えないで


本を読んでる時 眠ってる時

誰もいない朝昼夜 近くに来てほしい


うつむいて歩いても 見えてるのは

水溜まり越しの空だけで 僕の視界が滲む


教えてよ神様

「どうすれば変われる?」

瞼を閉じてみても暗いだけ


諦めるのは終わりと言い聞かせてみても

「頭が重い」「胸が苦しい」……言い訳ばっか


壊れた世界の中で 僕のように弱いみんなへ

それでも僕はこうして生きているよ

もどかしい位に生きにくい だから誓おう

夢を見続けると


「いつか届きますように……」


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