「急にごめんね。ありがとう、あかねん。」

「だから言ったじゃん。私が行くって」

ぐったりと倒れ込んでいる友梨奈をベッドに寝かせて私は言った。

「大丈夫かな、友梨奈ちゃん」

泣きそうな顔で梨加が私たちから少し離れた所に座り込んで言った。

「風邪っぽいから寝れば治ると思うよ、泣かないの」

「でも、」

目の前でいきなり友梨奈が倒れたのだ。

落ち着くどころか、更に取り乱してしまった。

「多分友梨奈はペーちゃんの優しさ、ちゃんと感じたと思うよ」

安心させてあげようと、私は梨加の背中をさすった。

「…そうなのかな、友梨奈ちゃん安心してくれたかな。」

「安心はしてないと思うけど…倒れちゃったしね」

私は苦笑して友梨奈の様子を伺い、真っ赤に火照った頬に手を当てる。

「熱いね、我慢してたのかな」

それから熱で緩くなったタオルをボウルの中で絞り直し、先程よりは落ち着きを取り戻した梨加に手渡した。

「ほら、替えてあげな」

「うん」

梨加が丁寧に看病している姿がなんだか微笑ましい。

「ふふ。友梨奈ちゃん、赤ちゃんみたい」

「分かる分かる、てっちゃんそういう所あるよね。ほっとけないっていうか、」

「うん。妹みたいなの。すごく可愛い…あ、そういえばおかゆも作ったんだけど…」

ゴトゴトとなぜか水浸しの台所から戻ってきた梨加がボウルを差し出した。

「あははっ、こんなん風邪っぴきに食べさせたらノド詰まらせるわ!餅になってるじゃん」

中身を覗いて思わず吹き出してしまった。

「ううぅ、」

私の笑い声が大きかったのか、友梨奈がゆるゆると瞬きを繰り返した。

どうやら目が覚めたようだ。

「あ、てっちゃん起きた。具合どう?」

「…ちょっとマシになったかも」


「友梨奈ちゃん、さっきはごめんね」

私の後ろに隠れて、梨加が申し訳なさそうに言った。

「私こそごめんね、ありがとう」

そう言って友梨奈はバツの悪そうな顔で梨加の頭をそっと撫でた。

「へっ、」

梨加が両手でどんどん赤くなる顔を覆う。

「え、ごめん顔真っ赤じゃん。私の感染っちゃった?」

「ううん!何でもないの!」

ぶんぶんと勢いよく首を振る梨加に友梨奈はなんだか不思議そうな表情を浮かべていた。

「鈍いなあ。」

どうやら熱で朦朧としているてっちゃんと、突然頭を撫でられフリーズしているぺーちゃんには私の声は届かないようだ。

なんだか可愛い。

「うぇぇ?ちょっと!感染るから」

「????あかねん?」
 
「いつまでも可愛い二人でいてね」

微笑ましくて私は思わず二人を抱きしめた。





ぺーちゃん絡むとどうしてもギャグ要素入っちゃいます(笑)