てちは、前よりも眠っている時間が増えた。

私は、てちの少しだけ痩せた頬を指でなぞるように撫でる。

顔が青白い。このまま消えてしまうんじゃないかと思うと、怖くて離れられない。


「状態が、前より悪くなっているらしいの。最近は安定していた方なんだけど、寒さが堪えたみたい。」

ここのところ毎日来てくれる莉菜さんが教えてくれた。

私はてちがいなくなることが、怖くてたまらない。

私のそんな様子を感じ取ったのか、必死に明るく努めてくれる莉菜さんにまた心がちくりと痛んだ。