転職に失敗した!と思った僕はもとの会社への出戻りを画策することとなる。
もといた部署の上司と飲んでみたり、別の部署で募集がないかなどを調べてもらった。
シンガポールにいる人からも話を聞いたりしていた。
しかし、一旦退職した身だし、期間もまだ経っていない。
そんな僕を喜んで迎えるような部署はなかった。
毎日が苦痛と後悔の日々を送ることになる。
今の会社には何人かもとの会社から移ってきている人がいて、僕の部署には部長の他にもう一人同じ境遇の担当部長がいた。
その人はこの会社に移って15年以上の経歴を持っている人で、率直に話ができる人だったので、何度も相談したことを覚えている。
他に移ろうにもこの会社での勤務経験は短いし、当初の志も全く実現できていないし、ここだという会社も思い浮かばない。
そのような状況にあっても、自分に任された仕事はあるので、会社にはちゃんと行かなければならない。
しかも、前職では労働裁量性で一定時間分の残業代が固定支給されていたが、この会社に移って時間単位の残業代支給に変わったので、さっさと帰ってしまうと所得がマイナスになってしまう状況だったので、生活のための残業をせざるを得ず、仕事が忙しいかのような振る舞いもしていた。
華々しい転職を決めたはずが、トラウマ的に忘れられない思いを引きずりながら2015年を迎えることとなった。