午前9時前の事、私は両耳が塞るイヤホンでテレビをみていた。看護師さんが何やらウニャウニャと言って(私は聞こえなかった)部屋に入ってくるなり、仕切用のカーテンを全開にして出て行った。

(昨日の出来事に書き忘れたけれど、連休が明けて、貸切状態だった4人部屋に、新たに2名が入院されてきた。)

私のスペースが全開になろうと、大して気にも留めないで、ベッドに横になりながらテレビを見続ける私。 突然、看護師さんがリモコン取って、テレビを消す。

私、そこで初めて気付いた。廊下の異様な緊張感のある空気に。

そう、『白い巨塔』教授回診だ。

慌てて、ベッドサイドに腰かける。

10人位のドクターがぞろぞろと入ってきて、その中で1番下っ端みたいなドクターが、分厚いファイルをパラパラとめくり、私の手術中のグロテスクな写真が載った資料を教授先生に示しながら「K整形からの紹介で、L3から4の神経鞘腫と思われる‥‥etc」等と手短に私を紹介する。

まさに、天皇陛下の園遊会の光景。

陛下「で、調子はどう?」
私「お陰様で、随分楽になりました」
陛下「あっ、そう。お大事にね」

で終了。廊下には、別の10人位のドクターが待機。次の部屋へと移動して行った。



午後から、理学療法士さんが部屋に来る。
もう一度、歩く姿をチェック。
まだ担当ドクターから具体的な指示が下りて来ないらしい。「勝手な事は出来ないので、もう少し待ってください。」と言い残して、帰って行った。

夕方近くになって、担当医が来る。傷の手当てをしてもらい、私からリハビリの事を聞いてみた。
リハビリメニューを出しおいてくれるとの事。

と言う次第で、リハビリ開始は、明日に延期になる。

今日の状態は、談話室までなら独立歩行で行ける。しかしながら、右脚のピリピリ感は改善しない、
と言うか更に悪化しているようなショボーン‥‥。