京都は大学の街です。
学生たちは、地方から京都の大学に出てきて、就職は東京や大阪というケースが多いので、京都に留まる人はほとんどいません。大学の4年間だけ過ごす街というイメージがあります。
僕の時もそうでした。あの当時は女の子は就職がなかったせいもあってほとんどみんな地元に帰り、男の子も、文学部は教員になる人が多いので、ほとんど地元に戻っていました。
戻らなかった僕は変人扱いだったのです。
そこが東京の大学との大きな違いだったと思います。
しかし、僕は大学の4年間は引きこもっていたので、京都のことなんて何も知らないまま、卒業したんです。
僕の京都での生活が少しずつ充実していって、京都に根を生やすようになったのはそれからです。
と言っても、京都のこと全てを知っているわけではありません。
京都の味噌雑煮を初めて食べたのは、今から10年ちょっと前。
元田中にハリーナという素晴らしいお店があるのですが、そこの女性と知り合いで、彼女がわざわざ作ってくれたのです。(ちなみに今年はハリーナで雑煮のメニューをやっているみたいです。)
それまで僕は雑煮はすまし汁なんだと思っていたので、世の中知らないものはたくさんあるんだなあと思ったものです。
雑煮なんて、普通は店で売るものではないので、詩仙堂のお店で売っているという話を聞いたことはありますが、他の地方から来た学生が食べる機会はないと思います。
今年はうちの近所の若い女性がやっているシェア・キッチンkumagusukuで、京雑煮をするというので、ハリーナ以来10年ぶりに食べてきました。
これ、食べると京都人になった気分。
東京は3年住んでいれば、東京人、でも、京都は応仁の乱から住んでいなかったら京都人じゃないと言われますけど、でもそれはいくらなんでも酷すぎる(笑)。これからは、京の味噌雑煮を食べたら京都人と認知しましょう!笑