↑↑↑の続き
等々、語り尽くせない程の思い出を残し…4月29日の夕方。
享年10歳。
最期、私の掌の中で息を引き取った。
(正確な生まれた日は分からないが、我が家に来たのが生後約2週間だったので、ほぼ丸10年生きた。)
外見からは分からない程、めちゃくちゃ元気な子だったが、生まれつき内臓に障害があり、栄養を十分に吸収出来なかった。
だから、特に餌と体重には気をつけた。
(初代の子を私の知識不足で早逝させてしまったので、尚更気をつけた。)
鳥のお医者さん曰く、長生きした方だという。
(雛の内に、そのうのカビを除去する治療をしたこと、半年に一度の健康診断、等々…良かったらしい。)
体調が急変し、持って今日、明日中と宣告され…その19日後に亡くなった。
(後に、鳥のお医者さんに19日間も生き続けたことに驚かれた。)
最後の最期まで「生きる」ことを諦めない子だった。
(最期を看取りたくて家に連れて帰り、最期くらい、好きな物を食べさせてやりたくて大好きなパンを目の前に置くと、弱り切った身体のどこにそんな力があったのかと思う勢いで齧り付いた。)
でも、それだけではなかった。
最後の最期、息を引き取る瞬間まで、頑張って頑張って、顔を持ち上げた…だから。
「クーちゃん、えらい、えらい。
クーちゃん、頑張ったね。スゴい、スゴい。
クーちゃんは、いっぱいいっぱい頑張ったね。
だから、もう頑張らなくていいんだよ。
クーちゃんはお利口だね。
だから、もう頑張らなくてもいいんだよ。
クーちゃん、頑張ってくれてありがとね。
クーちゃんは、ちほちゃんの誇りだよ。」
泣きながら、笑顔で褒めた。
次の瞬間、糸が切れるように事切れた…。
良い意味でも、悪い意味でも、とにかく賢い子だった。
そして、とてもとても優しい子だった。
私や家族のために、悲しみを少しでも減らすために、19日間の「お別れの時間」を作ってくれたのだ。
それが思い込みでないことも、あの子は遺して逝(行)った。
鳥(生き物)は、死が近づくと死臭が漂うようになるらしい。
だが、あの子からはずっと日向の良い匂いがしていた。
亡くなる前も、亡くなった後もずっと…。
その匂いは、鳥が安心してリラックスしている時に発する匂いなのだという。
(後に、お世話になっていた鳥のお医者さんから、色々なことを教えてもらった。)
…続く