tree19.不眠症 ③睡眠時無呼吸症候群 | Chrisのナルホド医療の木

tree19.不眠症 ③睡眠時無呼吸症候群

今回は、睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndromes:SAS)についてお話します。

各種交通機関のトラブルの裏に、この疾患のために運転中に居眠りをしてしまい、事故を起こしたケースもいくつかあります。この疾患について、より多くの人に知ってもらいたいと思います。


まず、あなたやまわりの人に、次の項目に当てはまる人がいないかチェックしてみてください。

<症状>

昼間にいつも眠く、居眠りをすることが多い

いつも激しいいびきをかく

夜、息苦しくて目がさめることが多い

寝ているとき、息が止まっているんじゃないか、と疑われたことがある

<身体の特徴>

肥満である

首が短い

あごが小さい

扁桃が大きい


①~④のような症状がひとつでもあり、また⑤~⑧のような身体をしている人は、この疾患にかかっている場合があるので、要注意です。


睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠時に10秒以上の呼吸停止が繰り返して起こり、7時間の睡眠中に30回以上、または1時間に5回以上認められる場合を言います。

重症化した場合は、高血圧心不全肺胞低換気などの循環器系の病気を起こし、ひいては突然死の原因ともなります。

乳幼児突然症候群の原因とも考えられていますが、頻度が多いのは40歳以上の中高年男性で、男女比は7:1です。しかし、最近では60歳以上の女性にも高頻度にみられることが言われています。

アルコールの飲みすぎや、度を越える睡眠薬の使用は突然死の危険性を増大する、と考えられています。


この疾患は、大きく次の2つに分類されます。

A.閉塞型睡眠時無呼吸

鼻やのどが閉塞しているため、無呼吸状態となっている場合をいいます。空気のとおりが悪いので、激しいいびきをかいたり、途中で苦しくなって何度も目がさめたりするのです。

昼間の症状としては、日中の過眠やうつ状態インポテンス頭痛などがあげられます。重要な合併症は、心不全不整脈で、突然死の原因となります。また、高血圧やけいれん発作逆流性食道炎などもあります。

上気道や舌の形態異常による場合が多く、手術によって改善することもあります。また、甲状腺機能低下症でも起こる場合があるので、甲状腺のチェックもしたほうがいいでしょう。


B.中枢型睡眠時無呼吸

脳の呼吸中枢の活動停止によるもので、呼吸運動が一時的に消失する場合をいいます。

脳血管障害心不全のある人に出現率が多く、また動脈硬化がすすむにつれて出現頻度も高くなります。根底にある病気の治療が必要です。


突然死や不幸な事故を防止するためにも、この病気が疑われる方は、ぜひ一度病院で検査をされることをおすすめします。パルスオキシメトリーアプノモニターを使って、睡眠中の低酸素状態があるかどうかだけでも判断できれば、と思います。そこで判断されたら、今度は睡眠ポリグラフィ検査をします。これには一泊入院が必要になります。どこでもできる検査ではないので、まず近くの医療機関に相談するといいでしょう。


以上で、不眠症シリーズを終了します。