tree12. 痛風② 尿酸値の上がりやすいタイプ
さて、今回は どんな人が尿酸値が高くなりやすいのか、お話します。
①男性である
患者の約99%が男性、とくに40代が多いです。これは、女性ホルモンが尿酸の排出をうながす作用があるためです。また、男性のほうが女性よりも筋肉量が多く、活性酸素ができやすいため、それを抑えようと尿酸が多く産出されるためだともいわれています。
②太っている
痛風は太っている人に多く、2人に1人は肥満だといわれています。
太っている人は肉や脂っこいものを好む傾向にあるため、プリン体を多く含む食品を摂っていると考えられます。
また、太っている人は汗っかきが多いです。尿酸は汗からの排泄は少ないので、汗のぶん、尿量が減ってしまうと、尿からの尿酸排泄が少なくなってしまうのです。
肥満度チェック: (身長m)×(身長m)×25 Kg 以上を肥満といいます。
たとえば、身長160cmの人の場合、 1.60×1.60×25=64.0 つまり、64kg以上あると肥満になるのです。
標準体重は、(身長m)×(身長m)×22 Kg です。この体重が、一番死亡率が低いといわれています。
③早食い、大食い
アンケート結果で、痛風患者には早食い・大食いが多いそうです。これは時間的焦燥感が人一倍強い、後述するタイプAの性格ではないかといわれています。
④アルコールのとりすぎ
大量のアルコール摂取は、尿酸値をあげる原因となります。
アルコール飲料の中にはプリン体が多く含まれています。
アルコールを代謝する過程で、ATPが急速に消費されて尿酸の産生量が多くなります。
また、アルコールの代謝で産生された乳酸は、尿酸の腎臓からの排泄を抑えてしまいます。
アルコールのプリン体含有量
| ビール(S社) | 5.12mg/dl |
| ウィスキー特級(S社) | 0.12mg/dl |
| 25%焼酎 | 0.03mg/dl |
| 日本酒1級 | 1.21mg/dl |
| ワイン | 0.39mg/dl |
⑤「タイプA」の性格
「タイプA」とは、心不全や心筋梗塞を起こしやすい性格の指標で、「時間的焦燥感にかられ、精力的に行動し、競争意識が強い」性格のことです。
痛風患者はこの性格の人が多いといわれています。
以下の項目で、自分の性格をチェックしてみては?
(1、2、3)
1、いつもそうである
2、しばしばそうである
3、そんなことはない
1)忙しい毎日ですか? (1、2、3)
2)毎日の生活で時間に追われるような感じがしていますか? (1、2、3)
3)仕事、その他ないかに熱中しやすいですか? (1、2、3)
4)仕事に熱中すると、他の事に気持の切替えができにくいですか? (1、2、3)
5)やる以上はかなり徹底的にやらないと気がすまない方ですか? (1、2、3)
6)自分の仕事や行動に自信を持てますか? (1、2、3)
7)緊張しやすいですか? (1、2、3)
8)イライラしたり怒りやすいですか? (1、2、3)
9)きちょう面ですか? (1、2、3)
10)勝気な方ですか? (1、2、3)
11)気性がはげしいですか? (1、2、3)
12)仕事、その他の事で、他人と競走するという気持をもちやすいですか?
(1、2、3)
あなたのタイプAの傾向は?
(1)いつもそうである :2点(*4点)
(2)しばしばそうである :1点(*2点)
(3)そんなことはない :0点
として合計を求めてください。ただし問5、6、9については、それぞれ
(1)4点、(2)2点、(3)0点としてください。
合計点が17点以上の人は、タイプAの傾向があります。
⑥激しい運動をよくする
激しい運動を20分以上続けると、エネルギーのもとであるATP(アデノシン三リン酸)の分解によってヒポキサンチンができて、尿酸の原料となり、尿酸値が上昇します。
テニスやサッカーなど走り回る運動、短距離走などの瞬発力を必要とする運動、つまり無酸素運動には注意が必要です。
脂肪を燃焼させるためにも、ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動がおすすめです。また、有酸素運動であれ、汗をかくと尿酸値は上がるので、運動後の水分補給はしっかりすることが大事です。
⑦魚卵や動物の内臓などの珍味がすき
プリン体は細胞の核に多いため、その量は細胞の数に比例します。つまり、小さい卵ほどプリン体が多いので、魚卵には多く含まれているのです。
また、レバーなどの臓物や魚の干物などに多いです。
単位mg/100g中
| 鶏レバー | 147.6 | 車えび | 85.8 |
| 豚レバー | 128.2 | 大豆 | 84.0 |
| 牛レバー | 101.8 | さんま | 68.0 |
| まいわし | 93.9 | まぐろ | 67.2 |
| かつお | 90.3 |
⑧家族に痛風患者がいる
痛風には遺伝的要素もありますが、食生活などの生活習慣が家族で似ているため、親子で痛風になることがあるようです。
性別や性格は仕方がないと思いますが、食事の内容、食べ方に気をつけて、有酸素運動で脂肪を燃焼させるようにすることが大事です。
今回はここまで。次回は、痛風の治療について紹介します。