tree9. 頭痛② 頭痛のタイプ別 しくみと対策
今回は、前回紹介した各タイプの頭痛における、成因と対策についてお話します。
①緊張型頭痛…
どんなしくみ?:このタイプの頭痛は、精神的なストレスと身体的なストレスが原因で起こります。ストレスにより、頭をとりまく筋肉が持続的に収縮します。そうなると、筋肉の血液の流れが悪くなり、老廃物がたまります。老廃物がたまると、コリの状態となり、痛みが起こります。で、頭が痛いとますますストレスになり、筋肉の収縮や血流の悪化が起こります。こういった悪循環ができあがり、だらだらと頭痛が続くわけです。
ストレス→筋肉の収縮→血流悪化→こり→頭痛→ストレス→… といった感じですね。
対策A:「ストレスをためない」
まず精神的なストレスをためこまないことです。自分にあったリラックス法をみつけましょう。
ストレスと戦おうとしないことが、ストレス対策の第一歩とも言われています。うま~くストレスとつきあっていきましょう。
仕事や勉強はあまり根をつめず、適宜休憩をとるようにしましょう。
適度な運動もいいです。散歩やジョギングなど、長続きしそうなものをみつけてください。
入浴や、適度な飲酒もいいでしょう。
対策B:「筋肉の負担をかけない」
うつむき姿勢、前かがみ姿勢はやめましょう。くびの筋肉に負担がかかります。
一定の姿勢を長時間とるのもやめましょう。
また、枕が高いのもダメです。やはり首の筋肉に負担がかかります。
「低反発まくら」って知ってます?わたしも愛用してますが、これはいいですよ!
筋肉のマッサージや入浴もいいですね。
ストレッチには、以下のようなものがあります。
首…前後にゆらゆらと前後屈させる。
肩…肩を上げ下げする。肘と肘を背中であわせるように胸をはる。肩をまわす。
対策C:「筋肉をあたため、血流をよくする」
温シップや入浴、適度な飲酒は、血流を改善して頭痛をやわらげます。
シャワーで首の後ろを「打たせ湯」にするのもいいですね。
対策D:「ツボ療法」
天柱(てんちゅう)
首の後ろ、髪の生えぎわにある、2本の太い筋肉の外側のくぼみのことです。両手で頭を後ろから抱え込むようにして、親指でツボを刺激すると、首のこりがほぐれます。
②片頭痛…
どんなしくみ?:この頭痛のメカニズムはまだ不明なことが多いのですが、次の3つの説があります。
(1)血管説…なんらかの原因で、血液中の血小板からセロトニンという物質が放出されると、一時的に血管が収縮します。これが、片頭痛の前兆を起こすといわれています。血管収縮を引き起こしたセロトニンが減少すると、逆に血管の緊張が解けて、血管が拡張します。拡張した部分が血管を引っ張るため、痛みが起こる、というわけです。
(2)神経節…なんらかの原因で、脳の特定の部位に神経活動の抑制が起こり、周囲に広がって前兆が起こります。 さらに頭部を支配する三叉神経が刺激されて、頭痛が起こる、という説です。
(3)三叉神経血管説…なんらかの原因で、血管の周りの神経(三叉神経)が刺激されます。三叉神経の終末から、痛み物質が頭の血管に放出されます。その結果、血管の拡張と炎症が起こり、痛みが生じる、という説です。
対策A:「ストレスをためない」
これは緊張型頭痛と同じです。
対策B:「興奮しない」
興奮したり、怒ったり、長風呂や運動は血管を拡張させて、片頭痛を起こしやすくしてしまいます。
対策C:「アルコールは飲みすぎない」
アルコールも血管拡張の作用があり、片頭痛を起こしやすくします。特に赤ワインがもっとも片頭痛を起こしやすく、蒸留酒は起こしにくいといわれています。
対策D:「食べ物に注意」
特定の食べ物が片頭痛を起こしやすくするといわれています。ハムやソーセージに含まれている亜硝酸塩や、中華料理に使われるグルタミン酸ソーダ、などがそうです。「ホットドッグ頭痛」という言葉もあります。
また、チーズやチョコレートの食べすぎにも注意しましょう。
対策E:「痛む場所を冷却する」
血管の拡張や炎症をおさえる効果があるので、アイスノンやヒエピタなどで痛む場所を冷やしましょう。
対策F:「はちまきをする」
原始的な方法ですが、拡張した動脈をおさえる効果があります。
対策G:「コーヒーなどでカフェインをとる」
カフェインも、血管を収縮させる作用があります。
③群発頭痛…
どんなしくみ?:この原因はいまだ不明です。片頭痛と同様、血管性の頭痛だといわれています。とくに内頚動脈が腫れて痛む、といわれています。
対策A:「深呼吸」
窓をあけて、深呼吸を繰り返しましょう。がまんできなければ、病院に行って酸素吸入をすることです。
対策B:「痛む場所を冷却する」
片頭痛と同様の理由です。
対策C:「この期間の飲酒と長風呂は禁止」
これはもう、おわかりですね。
④混合型頭痛…
どんなしくみ?:緊張型頭痛の原因であるストレスが片頭痛をまねいたり、緊張型頭痛が片頭痛の誘引となっている、といったことが考えられています。
この頭痛の場合、まず緊張型頭痛を治す方向で治療し、緊張型頭痛の症状を軽くすることによって、片頭痛の現われ方をはっきりさせます。
今回はここまでにします。次回は、頭痛の薬物療法について紹介します。