利益相関:筆者は EarDub の開発チームのメンバーです。記事の後半で紹介する拡張機能は私たちが作っているものです。

Google I/O、AWS re:Invent、各種 OSS カンファレンスなど、技術系の講演は YouTube に英語で公開されるものがほとんどです。内容は追いたいけれど、1本40分〜1時間の英語セッションを毎回しっかり聞き取るのは正直しんどい。この記事では、英語の技術講演を「日本語で」追うための方法を、目的別に整理します。

まずは文字起こしで全体をつかむ

字幕が付いている動画なら、説明欄の「文字起こしを表示」から全編のテキストを見られます。再生に合わせてスクロールし、行をクリックするとその場面に飛べます(YouTube ヘルプ:動画の文字起こしを表示する)。

エンジニアにとって便利なのは、API 名やライブラリ名でページ内検索できることです。「このセッションのどこで○○の話をしているか」を先に把握してから、必要な部分だけ見ると時間をかなり節約できます。

ただし、文字起こしは英語のままです。読むのに集中すると、スライドやデモ画面を見る余裕がなくなります。

スライドとデモを見ながら聞きたいなら、吹き替え

講演動画の情報は、話している内容と、画面に映るスライド・コード・デモの両方にあります。字幕を読んでいると、どうしても画面のほうを見落とします。日本語の音声で聞ければ、目は画面に集中できます。

EarDub は、YouTube などの動画を再生しながらリアルタイムで日本語の AI 音声に吹き替える Chrome 拡張機能です(Microsoft Edge にも入ります)。技術講演で使うときのポイントは次のとおりです。

  • 専門用語が多い講演でも追いやすい。 字幕の断片を一文にまとめ、動画のタイトルや前後の文を手がかりに翻訳するので、製品名や用語の訳が途中でぶれにくくなっています。
  • 英語の音声を小さく残せる。 吹き替えと元の音声の音量は別々に調整できます。用語は英語の発音で聞きつつ、説明は日本語で理解する、という聞き方ができます。
  • 日英の二言語字幕も出せる。 コードやコマンド名を確認したいときは、英語の行を見ればそのまま分かります。
  • 字幕のある動画は無料プランで使える。 大手カンファレンスの公式チャンネルは字幕(自動生成を含む)が付いていることが多く、無料プラン(クレジットカード不要)で試せます。有料プランでは、対応サイトで字幕のない動画も吹き替えられます。現在の利用枠と料金は eardub.com/ja/pricing をご覧ください。

使うときの注意

  • 倍速は控えめに。 日本語訳は英語より長くなりやすいため、倍速を上げすぎると収まらない文が出てきます。
  • ライブ配信の基調講演はリアルタイムでは使えません。 配信終了後のアーカイブ動画で使ってください。

目的別の使い分け

やりたいこと おすすめ
必要な箇所だけ探したい 文字起こしを表示して検索
英語のリスニング練習も兼ねたい 英語字幕のまま視聴
スライドとデモを見ながら内容を理解したい 日本語で吹き替え

カンファレンスのシーズンには見たいセッションが一気に増えます。全部を英語で追うのがつらいときは、YouTube 吹き替え拡張機能 EarDub も選択肢に入れてみてください。