無職となり、転職活動をしながら日々スロット稼働を続けていた。
ただこの頃はパチンコが65%規制の影響をモロに受けて、僕が通っていたホールはスロットの客層が一気に増えて立ち回るのが少し厳しい状況が続いていた。
今まで9店舗の店をローテーションで立ち回っていたが、この時期は3店舗だけでやりくりしていた。
そんな中でも、しっかり成績を残し普通に僕らの年代の月収以上は稼げていた。
Aタイプ中心の稼働にしてはかなり頑張ったなと今でも思う。
本当にこの時はAタイプしか打っていなかったというより、店の状況的にAタイプしか打てなかった時期でもあったからだ。
しかし、転職活動の方はあまり力が入らなかった。
というよりかは、力を入れられなかったといった方が正しいか。
僕自身やりたい仕事はなかったが、やりたくなかった仕事はあった。
それが「営業職」であった。
自分の好きなことはいくらでも話せる自信はあるが、無関心なことには嘘でも話す自信がなかったし、人とも上手くコミュニケーションが撮れる方ではなかった。
だが、新卒で1年3ヶ月で営業職以外の仕事に就くには、最低でも2年以上働いたことがあるもしくは資格ありじゃないと書類選考すら受けさせてくれるところがなかった。
そんな状況下であったが、唯一営業職で僕がやれそうだなと思った企業があった。
そこはスマホや車に使う電子部品を取り扱うところであった。
HPを見てみて社風の感じも良さそうだし、何より出張がメインの営業ということもあり、今までルート営業だった身からしたら新しいことに挑戦できる環境があると確信していた。
そこでリクルートの採用担当者に連絡して、受けることができるか確認したところ受けることができたので、採用試験に臨んだ。
その結果、無事合格となり、2ヶ月の転職活動が終わった。
新しい仕事ができる喜びを胸に秘めて、入社の日を待ち侘びた。
そして2018年9月、その企業の一員となり、僕の第2章の社会人生活が始まった。
新しいことが知れる日々に満足し、気づいたらパチ屋にいくことが少なくなっていった。
僕は定年までこの会社で頑張ることを心に決めた。