高額転売反対!問題 | クリス松村オフィシャルブログ Powered by Ameba
「私たちは音楽の未来を奪うチケットの高額転売に反対します」





こういう意見広告が、今朝の新聞に掲載されました。





たくさんのアーティストの皆様、主催者などの連名です。





ついにこういう意見広告を出さなくてはいけないぐらい、高額転売ワールドが凄くなっているのか・・・





しみじみ思いましたが、





高額転売というものは、昔からあったもので、最近始まったわけでもありません。





しかし、ここまでの意見広告を出さなくてはならない背景には、





コンサート数の大増加、それに伴うチケット転売の大増加ということがあります。





昔と決定的に何が違うのか?





インターネット、SNSなどの転売手段が増えたことにあります。





昔は、日本武道館で公演すること、お客様を満員にすることは、ひとつのアーティストの目標でもありました。





後楽園球場…今の東京ドーム公演などは夢の夢・・・





開催することは大変なことでしたが、





70年代当時は、オンラインのチケット販売システムもなく、





現金書留を送って買う、新聞広告→整理券配布→整理券順に別日にチケット購入という





もともとの購入の手間がもの凄く大変でした。





80年代、オンラインのシステムが出来てからも、チケットぴあ、チケットセゾンなどの販売所に朝から並んだりして。





電話と並ぶのとどちらが良い席が取れるのか・・・という噂合戦もあり、発売日は大変な1日だったわけです。





コンサート開催日、場所のお知らせが限定的な情報から、コンサート雑誌などの登場、オンライン・システムの登場により





より多くの人々に広がるように変わっていった70年代から80年代・・・





昔はコンサート日程を知る、買うこと自体が大変なことでしたが、





夢がありました。





努力すれば、良い席が取れる可能性があったのです。





しかし、今は違います。





昔に比べ簡単に入手出来るかわりにどういう席を自分が買えるのかが、ますますわからない状態にあります。






努力すればよい席の可能性・・・という夢がなくなった・・・。





その一方でコンサート数が増えているのは、情報が行き渡り、全国的なチケットが簡単に買えるようになったこと。





昔じゃ考えられません。





なので、私もアーティストの追っかけを日本全国出来るようになりました。(笑)





今のお若い世代には、信じられないというより、何語ってんのオッサン・・・状態の話でしょう。(笑)





だって、日本武道館、球場コンサートは当たり前の現在ですからね。





日本武道館でビートルズが歌の音楽公演を初めてした・・・という話も





現代っ子には何もインパクトがないようですしね。





昔の歌手って、大したことなかったんですね・・・





と、今、音楽に夢中な若い世代に言われることもしばしばあります。





大したことない・・・って・・・何と比較しているのかよくわかりませんが、





簡単、簡単、お手軽が生んだ副作用なのは間違いありません。





つまり、進化により良い面、悪い面の両方があり、





この意見広告は、悪い面に特化したものとも言えましょう。






コンサート数も増え、動員数も増え・・・





その一方で減少するCD販売、その年の代表曲を決めずらくなっている現在、





ひじょうにアンバランスな状態が感じられます。





価値観というものが、限定的になっているということです。






これらは、全てネット社会がもたらしたものです。






ネット社会の良い面もたくさんありますが、





今回は、この意見広告の話ですのであしからず。






数多くの高額転売が可能になったのは、人を使わずともチケットが簡単に入手、転売出来るようになったからです。





チケット発売日に大量にチケットを買い占めるコンピューター・システムがあること、





そして、高額ネット転売。





Yahoo!さんのオークションが誕生したのが1999年。





その時は、まだ限定的な利用者だったと思いますが、





利用者はコマーシャルをうつまでに急成長してきました。





今やパソコン時代も終わり、スマホ時代、より利用者が参加しやすくなっています。





オークションに限らず、転売サイトというものは存在するわけですが、





それは違法なのでしょうか?





いや・・・違法とは言えないから高額転売が横行しているわけです。





まず、手をつけなくてはいけないのは、実はこの部分です。





多くの真面目にチケットを購入している者からすれば、





コンサートに出かけるのに、顔写真や本人証明などのプライバシーに関わるもの提出は、





時間や手間以上にプライバシーを侵害されかねない大問題で大迷惑な話です。






コンサートや演劇鑑賞に証明書って・・・実にスタイリッシュじゃない。






何千円かのコンサートに顔写真、住所や保険証や免許証やパスポート提出なんて・・・





おかしいことです。





個人個人の良識の問題もありますが、





インターネット転売の規制をすすめるほうが大切のような気がいたします。





また、コンサートのチケット販売を現金書留か整理券方式に戻してみたらいかがでしょう。





無理な・・・相談ですね。(笑)






しかし、販売の手間ひまを省くと、良い面もありますが、結局、副作用対策にお金がかかる上、





真面目なコンサート鑑賞者に要らぬ手間ひま、プライバシーの流出の危険をともなうことをお願いしなくてはならない・・・





難しい問題ですが、ネット販売ありきの販売方法を見直してもいいのではないでしょうか?





まず、外国のように席のエリアを細かくわけて値段を変えて販売する、





人気エリアの販売方法は、大量購入出来ないようにする・・・





利用者の個人情報提出の前にいろいろ試して見る価値はあると思うのですが・・・





音楽CDの販売減少の話まで出来ませんでしたが、





価値観の多様化は、価値観の限定化につながり、





広がりを失った中で、問題が限定的に噴出しているということではないでしょうか?





悪いことをしている人間のために、関係ない人間がなぜ迷惑をうけなければならないのか・・・





悪いことをしている人間が一部だったはずが、ネットの広がりにより個人レベルにまで広がりを見せているのであればどうしたらよいのか・・・





何千人、何万人を対象にする前に元をたどって考えるいい機会のような気がいたします。





散らばる前の元の根絶です。






あくまでも、アナログな時代から、コンサートに行き続け、アーティストの追っかけもしている、個人の思う個人的な考えです。