ミュージカル映画で有名だったMGMの最後のミュージカル・スターが亡くなりました。
ミッキー・ルーニーさん、93歳。
大往生だったと思います。
デビー・レイノルズさんやレスリー・キャロンさんはご健在ですが、
彼は、ミュージカル映画初期から活躍していたので、唯一残った輝く輝く輝くミュージカル全盛期のスターだったんです。
これほど哀しいことはありません。
ミッキー・ルーニーが、MGMに入ったのが10歳の時、1933年の映画「ニューヨーク・ハリウッド」でした。
素晴らしいタップダンスを披露して、人気者に。
それから7年後に出会ったジュディー・ガーランドとの共演ミュージカル、いわゆる「裏庭ミュージカル」が
彼を永遠のミュージカル・スターにした…と言っても過言ではないでしょう。
ジュディー・ガーランドは、皆様お馴染みのスタンダード曲、
「虹の彼方に(オーヴァー・ザ・レインボー)」(オズの魔法使より)を最初に歌った方です。
特別ハンサムでもなく、背も低かった彼でしたが、ジュディー・ガーランドとのコンビは最高でした。
相性が良かった。
映画は低予算で、納屋や体育館がセットという感じでしたが、最高に楽しいものに仕上げたわけですから、
これは映画の監督と二人の若さの賜物です。
ミュージカル史上、忘れられないコンビでした。
そのジュディーは、1969年に47歳で若くして亡くなりました。
娘のライザ・ミネリを残して…。
ミッキー・ルーニーは、映画「ザッツ・エンターテイメント1」の中で、
取り壊される前の裏庭ミュージカルの舞台となった、カーベル・ストリートでその思い出を語っていました。
20年もの間、同じセットで撮影を続けたのは私だけです…と。
設定もほぼ同じで名前だけが変わる裏庭ミュージカル。
初期の初期の学生、若者ミュージカルでもありました。
とっても元気が出る歌とダンス。
日本では、一切DVD化がされておらず残念です。
なぜか日本って同じ作品ばかりが繰り返しDVD化されるばかりで、
過去の作品に広がりがないんですよね・・・。
なので、私はこの二人の映画はアメリカから取り寄せています。
同じものばかり繰り返し販売…コピー&ペースト世代ということでしょうか。
ミュージカル映画以外でも「ティファニーで朝食を」のエセ日本人の役は名演技でした。
個人的には、役柄があまり好きではありませんが…。
ミュージカルや昔の映画に詳しい先生方がお亡くなりになり、語られる事が少なくなっている今、
日本でこのニュースの広がりはないのでしょうが、
私は最後のMGMスターを少しだけブログで語らせていただきました。
たまにMGMミュージカルのことを書きますが、これからも
たくさんの皆様にご覧いただける参考になるよう、ご紹介してまいります。
ミッキーとジュディーのコンビは、「ザッツ・エンターテイメント1」でご覧いただけます。
そういえば、昨年、出演させていただいたWOWOWの番組で私のオススメ映画がこれでした。
新しい時代も大切ですが、なぜ今の時代があるのかを、時々振り返ることはもっと大切だと私は思っています。
数々のスターがいなくなっても、MGM映画は永遠です!