不適切な言葉と作品の生命 | クリス松村オフィシャルブログ Powered by Ameba


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最近、時間ができるとスグに見ていたのが、



昭和時代のドラマ「雑居時代」。



1973年10月~1974年3月まで放送されていたドラマです。



キッカケは大原麗子さんがお亡くなりになったからです。



石立鉄男さんの主演シリーズのドラマのひとつ。



一気に全部見ました。



面白い!



俳優・石立鉄男さんは最高!



女優・大原麗子さんも最高!



脇を固める俳優陣が魅力的すぎる!



単純なストーリーで見やすい!



独特の空気感は、昭和というだけではない何かがある。



笑える、元気が出る、忘れていた大事なものを思い出す・・・




とこのドラマの魅力について語ると語りつくせないものがあります。



四畳半ドラマと言いますか・・・ドタバタ・コメディと言いますか・・・



人情ドラマと言いますか・・・・・・・



そんな事を語ろうとしたら、



こういうテイストのドラマには、久しくお目にかかっていないことに気づきました。



90年代には、まだいくつかありましたが。



ホッとするんですよね、こういうドラマ。



個人的に学園ドラマと恋愛コメディが大好きなので、



そんなドラマをいつも見ています。



ドラマの話は、また別の機会に広げるとして、





この「雑居時代」のDVDの魅力をもう一点。



これが非常に重要で一番言いたいことです。



それは、



今は不適切とされる当時使っていた言葉の修正が一切ない事です。



これは、とても嬉しい事です。



パッケージには




「作品のオリジナリティーを尊重し収録しているため、
 一部に不適切な表現があります。」と記してあります。




実にスマートな対処。



私は、個人的にこういう対処でいいと思っています。



商品によっては、その部分の音声が消えるということではなく



全て当時の声を使わず、吹き替えをし直している商品まで存在します。



決定的な不適切という言葉はわかりますが、



「なんで?そこまで」と思うものが多いのも事実。



「人が言葉によって傷つく」。



「言葉の暴力」という判断が過剰だと感じています。



私も幼いころ差別的な攻撃も受けたし、その言葉に泣いたことだってあります。



結果的に私にとっては、成長につながりました。



「弱くてそれに耐えられない人もいる」。



こういうご意見もあるでしょう。


まさに、個人の意識の問題になってきますね。



おそらく論じ合っても解決はしないでしょう。



しかし、過去のドラマやアニメを高額なBOXセットとして販売する場合において、



あれもこれも手直しする必要はないと思います。



「買いたい!」「見たい!」と思っている多くの人は、



そういう言葉が使われている時代に生き、成長してきたのですから。



歴史の真実を伏せて、変える必要はないと思います。



現代の教育がしっかりしていれば、



新しく見る人も客観的に冷静に見れるでしょう。



このドラマにおいての不適切な言葉には、



当時の家庭において普通にあったやりとりです。



だから、手を加えないことで、



よりいっそう当時の昭和が鮮明に映像とともに浮かびあがっています。



赤電話あります、旧羽田空港あります、当時の町並みあります・・・



家族の姿があります。



そんな言葉がありながらも、家族そして



今はなかなか描かなくなった普通の愛があふれています。



機会があったらぜひご覧ください!



大坂志郎さん、冨士真奈美さん、山口いづみさん、杉田かおるさん、
川口晶さん、川崎敬三さん、山形勲さん、加藤治子さん、
山本紀彦さん、橘トシエさん、他、書ききれないぐらいの



俳優陣が出演しています。



ちなみにドラマ放映時の大ヒット曲は、


「神田川/かぐや姫」「喝采/ちあきなおみ」。


そんな時代です。