月刊誌 実業界のトップ記事に、<乳業トップ「明治」の学校給食用牛乳でセシウム検出するも説明避ける問題姿勢>の見出しが躍りました。私自身が取り上げた課題が、こうした雑誌のトップ記事になり、その表紙に大きく掲載される経験は始めてのことです。これは、9月始めに私が、町田市などが学校給食用牛乳として採用しているものを取り寄せ、その放射能測定検査に出してみると、放射性セシウムが混じっていることが分かったものです。まず、議会で行政が自前で検査するべきだとする観点で問題を取り上げた上に、メーカーである「明治」に改善を求めたものです。しかし、このブログで既報のように、「明治」は源乳段階で国の基準以下のものを扱っているから安全であり、参考にするために自社で測定を開始したが、その結果は発表しないとするものでした。
今回の「実業界」の記事は、児童が給食で食べざるを得ない学校給食を供給するメーカーにあるまじき回答であり、社長名でまともに返答しない企業体質を問題とするものです。もともと、乳業メーカーでは、「森永乳業」が砒素の混入事件でトップメーカーから落ち、次には「雪印乳業」が脱脂ミルクの混入事件の対応で企業解体に至った経緯があります。そうした反省がこの乳業メーカーでは受け継がれずに、またしても現在のトップメーカーである「明治乳業=現在の企業名は明治」が放射性物質の混入状況を公開せず、それを放置したままに製造を続けていること厳しく非難をしています。
「実業界」の記事では、4ページのスペースを割き、「明治」の浅野社長の顔写真と、町田市議会議員の吉田つとむの顔写真を対比して、浅野社長の姿勢を正面から追及しています。企業倫理、とりわけ、「説明責任」が問われる時代にあることをこの「明治」が無視し続けようというのでしょうか。
掲載記事:実業界 2012 新年号 毎月1日発売 670円 発行所 東京都港区南青山2-9-3 青山JPビル 一般書店で販売中
記:町田市議会議員 吉田つとむ 志政クラブ
明治の粉ミルクからセシウム検出の報道について
私が行ってきた調査で学校給食用牛乳に放射性物質が入っていると指摘し、明治がその後も自前の調査結果を広報しないとしてきたことで、東洋経済、実業界と続いた経済誌の明治の対応批判がこれから徐々にボディーブローで効いて来ると思います。
NHKのニュース記事では、その情報源が消費者からの指摘を受けて、明治が調査したとあります。NHKの発表通りであるならば、ここに、明治の企業体質が出ているといえましょう。ここは、潔く、学校給食用牛乳でも、その測定結果を公表するのが業界トップのガバナンスというものでしょう。記:町田市議会議員 吉田つとむ 志政クラブ
明治の外国産粉ミルクに放射性セシウムが混入した経路はどこかの情報について
その内容を記する前に、おなじみの武田邦彦中部大学教授は、自身のブログに、「明治の粉ミルクから1キロあたりセシウムなど30-40ベクレル 」の記事を書かれていますので、紹介いたします。
さて、私のもとには、「独立行政法人放射線医学総合研究所」の相談窓口に聞いていただいた方からの情報が寄せられました。
その内容は、「福島原発事故が発生した時に飛散した放射性ヨウ素と放射性セシウムについては、放射性ヨウ素は空気中に漂ったが、放射性セシウムはすべて地表に落下した。放射性ヨウ素は半減期が短く、現時点では存在していない。放射性セシウムは半減期が長いので、現時点では土の中に存在している。粉ミルクの製造は室内で行われているはずあり、放射性セシウムが混入することは考えられない。もし放射性セシウムが混入す れば、風で土が舞い上がって製造中に紛れ込んだ事が考えられるが、その場合は工場内の部屋のどこからか入ったことになる。もう一つは、風で土から舞い上がって原材料に入ったということしか考えられない。」と言うものでした。
さらに、「放射性ヨウ素と放射性セシウムが飛散したのは、3月14・15日 に起きた福島第1原発の水素爆発
と水蒸気爆発によるもので、それ以降に飛散はしていない。その時、飛散した放射性セシウムは、空気中の塵にくっついて浮遊するので、放射性セシウムだけが浮遊することは無い。粉ミルク工場の空気取り入れ口にはフィルターがついているはずであり、塵にくっついた放射性セシウムは、塵と一緒にフィルターで止められるはずだから、室内に浸入することはないはずだ。」と言う説明が続けれています。
果たして、明治の春日部工場の外国産粉ミルクの原料に、放射性セシウムが混入したのは、どのような経路なのでしょうか。探求を待ちたいと思います。記:町田市議会議員 吉田つとむ 志政クラブ
(株)明治の回答に対する再度のお尋ね事項について
こういった手法は、企業が株主総会などのときに答えたくないが法律上答えたことにしなくてはならない場合によく行う質問に正対しない回答手法です。
極めて不誠実な内容であり、これならば、回答をしないほうが、むしろ企業の選択としては、イメージ維持のためにも良かったのではないかとも思います。
明治のこの回答書は、要は国の暫定基準値以下の汚染濃度であれば、明治としては、学校給食用の牛乳として町田市に対して納品を継続するということです。
さらに驚くべきことに、明治はこの暫定基準値というものに対して、「安全性は十分確保できている」と言っています。しかしながら、このブログでも紹介してきたとおり、暫定基準値の数値自体が安全と絶対的に断言できる人はいないはずなのです。あくまでもこの数値は、食品として、流通させることができないものの数値であって、それ以下ならば、安全かと言われれば、それに対する適格な回答は、「わからないでしょう」。
少なくとも明治はこの数値を企業の判断として、安全だと言い切ってしまったわけであり、この点は、将来において残ります。最も何か将来的に問題が発生した場合でも、おきまりのマジックワードとしての、「牛乳との因果関係は立証できない」というパターンに逃げ込む算段なのでしょう。
ですから、逆に言えば、これは供給した食品に関する責任を持つつもりはないということを暗に宣言したなと捉えられることにもなります。
この会社の責任回避姿勢は、さらに徹底していて、手紙の形式上にもあらわれています。なんと手紙自体の発信人の名前がなく、組織名のお客様センターとなっています。責任者の名前もありません。通常相手先に返信を発信する場合は、発信人の姓名を記載するのが、最低限の礼儀だと思うのですが、この会社は組織名部署名だけで、責任者の名前もありません。文章の内容については、誰も責任を取りたくないという意味なのでしょうか。少なくともそう取られてもやむをえない記載でしょう。
手紙というもののやり取りをすると、その企業のレベルというものがわかります。
もっとも、これらの内容を軽々に断定することは、立場上控える必要がありますので、私としては、(株)明治の真意を確認すべく以下のお尋ね事項を再度出すことにしました。
(株式会社 明治の)回答に関してのご連絡状について
以下は、私が、株式会社 明治 代表取締役社長 浅野茂太郎氏宛てに、10月3日に送付した、「(株式会社 明治の)回答に関してのご連絡状」の本文とお尋ね事項の全文です。
「(株式会社 明治の)回答に関してのご連絡状」の本文とお尋ね事項の全文 (PDF記事 2011.10.03)



